
おはようございます、大寒波襲来のため本日も引きこもりみかんです。
2025年1番売れた本を称される『方舟』の続編?ともいえる本の紹介です。
『方舟』夕木春央あらすじネタバレあり。2025年一番売れた本は何がすごい?
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『十戒』夕木春央ざっくりあらすじ(ネタバレなし)
『方舟』といい『十戒』といい、夕木先生は聖書に関心があるのでしょうか。
私もモーセの話なんか好きなので、タイトルからもう好きです。
『方舟』の続編、というほどではありません。
まったく別のお話です。
が!読む順番は『方舟』→『十戒』をおすすめします。
お金持ちだった伯父が死んだ。
伯父が所有していた枝内島にリゾート開発計画が持ち上がる。
里英は大学受験の行き詰った空気を薄めるためにも父と一緒に関係者らとともに島に渡る。
しかしその翌日、不動産会社の社員が死体で発見される。
そして犯人からだと思われる、嶌に残された者たちに課されたいくつかの指令があった。
その後も犯人の指示に従いながらも次々と起こる殺人。
誰が殺されるのか。
犯人を捜してはいけない。
こちらも『方舟』と同じく最後にぐっとくるので、未読の方はネタバレは読まないように!!
自分でこの驚きを感じてほしいので!!
私が内容を忘れないように書いてるだけですので!
すでに読んだ方とこの面白さを共有したい!!
『十戒』あらすじ(ネタバレあり)
登場人物
大室里英 主人公?基本的に里英の視点で進んで行く。
大室パパ 里英の父親。兄がお金持ちだったが死んだので遺産管理している?
沢村さん 日陽観光開発の担当者。伯父と付き合いがあり、枝内島をリゾート開発したいと提案
綾川さん 日陽観光開発の若い女性の研修社員
草下さん 草下工務店という建設会社の社長。50歳過ぎのおじさん
野村さん 草下工務店の設計士。40歳くらいのおばさん
藤原さん 羽瀬倉不動産。30代前半くらいの男性
小山内さん 羽瀬倉不動産。藤原さんより一回りくらい年上の男性
矢野口さん 亡くなった伯父の友達
大人たちの中で芸大志望の浪人生の里英は少し居心地が悪く感じていたが、
一番年の近い綾川さんが気にかけてくれ、島に着いたあとも二人だけ相部屋だった。
島に着くと、無人島のはずなのに所々に誰かがいた形跡が残されていた。
別荘にも人が生活した後が確認された。
父に言われバンガローや小屋の鍵を探しにいった里英だが、記憶の中に微かに残る鍵はなかった。
しかし父が伯父に家から念のために持ってきていたという鍵を使い無事に開けることが出来た。
島にいくつかあるバンガロー、作業小屋の鍵を開けて全員で中を確認していたとき、
そのうちの一つから謎の物体が発見される。
それは大量の謎の包、爆弾だった。
伯父が使っていない間にテロリストのアジトになっていたのかもしれない。
他のバンガローにも同じように爆薬が敷き詰められていた。
警察に通報しようとする面々と、厄介ごとを少しでも先延ばししたそうな優柔不断の父とその他数名。
里英はそんな父を恨めしく思いながらも知らない人たちの前で親子喧嘩するわけにもいかず、
とりあえず明日になって通報しようとその日を終える。
第一の殺人
別荘の反対側、切り立った崖の下の岩場に死体が落ちていた。
それは背中にクロスボウが刺さった小山内さんだった。
そして発見者であろう草下さんがみんなにカレンダーの切れ端を見せる。
そこには犯人による指示書きがびっしり書かれていた。
十の項目が書かれたそれを、十戒と呼ぶことにした。
3日間島から出てはいけない、警察に通報してはいけない、帰りが遅れることを身内や関係者に怪しまれずに連絡しなければならない、島外との連絡は互いの監視下で行わなければならない、カメラなどで島内を記録してはならない、スマホは全て回収、複数人が30分以上同席してはいけない、各人はそれぞれ寝室に一人のみ、脱出・指示の無効化を試みてはならない、殺人犯の告発をしてはいけない
小屋の鍵が無くなっていた。
父が不用心にも別荘の応接間に置きっぱなしにしていたのだ。
里英と父の大室は、綾川から呼び出され無事に帰るために犯人を特定しようとしていることを聞く。
犯人が爆弾を起動できることが9人を動けなくする大きな原因になっていたが、大室は里英がいるため犯人ではないだろうと予想したらしい。
知らない人間たちの中、非日常に囚われた里英は、年の近い綾川と会話することで不安が紛れるように感じた。
第二の殺二
矢野口が殺された。
残された紙には、矢野口が犯人の正体を知ろうとしたために死んだことと指令が書かれていた。
矢野口の死体をブルーシートで包み、ゴム紐で縛らなければならない、地面に残った長靴の足跡を消さなければならない
全員で矢野口の死体があるという作業小屋へ向かう。
別荘のポーチからは、二方向に足跡が続いている。
一つは南側からまっすぐ島の中心に向かうもの、もう一つは別荘を西側に回り込むもの。
どちらも作業小屋に至る道だった。
別荘から現場に行き、別の道を通って別荘に戻る長靴の足跡は犯人のものに違いない。
別荘の西側の道を通って作業小屋に向かった犯人は、そこで矢野口を殺害し、今度は南側の道を通って別荘に戻ったのだろう。
では、矢野口の足跡は?
代わりにあるのは、長靴の足跡と並行して続く、地面を擦った跡だけである。
片道分だけだった。
つまりこれが矢野口の足跡であり、おそらく犯人は別荘に戻るときにわざわざ消していった。
なぜ犯人は矢野口の足跡を消す必要があったのか?
玄関ポーチの宴席に、靴の泥を擦ったような跡も残されていた。
草下がブルーシートに包んだ矢野口の死体を厳重に縛った。
しかしそれを犯人は不服だとし、ありきたりの片結びで沢村が結びなおした。
綾川はみんなにばれないように、矢野口の死体からスマホを抜き取っていた。
それには島にやってくる三日前に小山内から矢野口に送られたメッセージだった。
二人は初対面のふりをしていたが、面識があったのだ。
残された内容から、二人が爆弾に関係があることがうかがえた。
第三の殺人
翌朝も目覚めるとまた一人殺されていた。
指示書きには、藤原が爆弾を無効化、あるいは島を脱出しようとしたために死んだ。
作業小屋の地下室でその死体を確認しなければならない。
ただし確認は地上からで、地下室に入ってはならない。
残された全員で地下室の扉を開けると、人間の足があった。
地下室の中ほどにはのこぎりがあり、ブルーシートが敷かれた上に頭をこちらに向けた藤原の死体があった。
犯人からの指示書きには、これから犯人が死体の解体を進め遺棄するまで別荘内に留まるよう、細かく書かれていた。
犯人の藤原解体が終わり、やっと別荘から出ることを許されたころ、崖下に落ちていた小山内の死体も黒焦げに燃やされていた。
事件の真相
綾川が全員を集め、得られた情報から導き出される犯人を告発する。
それは、藤原だった。
小山内と同じ会社の藤原は、小山内、矢野口と共にこの島で爆弾を保持していた。
今回半ば無理やりこの視察に参加したのはそのことを隠したかったから。
矢野口殺害の件で、犯人が被害者の足跡を消さなければならなかったのは、被害者が間違えて犯人の靴を履いていたから。
この別荘には、土足の人とスリッパ履きの人がいる。
土足の人は自分の部屋まで靴を履いていき、スリッパの人の靴は玄関に置いてある。
問題になるのは、矢野口が土足で過ごしているはずの人の靴を履いていた時。
犯人と被害者は作業小屋で密談する予定だった。
犯人はにわか雨が降ったことを忘れてうっかり自分の靴で外に出てしまった。
地面がぬかるんでいたため、すぐに引き返す。
自分の靴の足跡を残していくわけにはいけないから。
そのままだと室内が汚れてしまうので、泥の付いた靴を一旦玄関に置いて別荘の奥に長靴を取りに行った。
その間に矢野口が犯人の靴を履いて作業小屋に行ってしまった。
矢野口が犯人の靴を間違えて履いて行った、ということから女性陣は除外される。
草下は地下足袋、沢村は大柄で靴のサイズが矢野口とは大きく異なるので間違えないだろう。
大室はスリッパを利用していたので、間違えて履かれてもごまかす必要はない。
残ったのは一人、この事件の犯人は藤原だ。
綾川の推測では、テロリストか何かしらの目的があってこの島を利用していた小山内、矢野口、藤原の3人は、バレるのを恐れて枝内島の視察に参加。
事故死か揉めたのか、小山内が死亡。
藤原は矢野口を殺害し、自分も殺されたように見せかけてゴムボートでどこかに逃走。
殺されたものとして扱われ、爆弾犯として追われることもなくなる。
聞いていた皆は綾川の話に文句をつけることは出来なかった。
まだ島内に藤原が隠れている可能性もあるので、当初の予定通り翌日の朝まで待って島から脱出することにした。
綾川さんの論理的思考すごい!ちょっと論理的過ぎてついていけないくらいです。
この作品の探偵役は綾川さんだな~と思うでしょう?
本当の真相
残った6人は、翌日無事に来た時に頼んだ釣船に迎えに来てもらい枝内島から脱出することが出来た。
枝内島からこれだけ離れたら万が一爆発しても大丈夫だろう、とほっとしたころ、
里英は犯人から話しかけられる。
ん?犯人?
私はどうすればよかったのか。
崖下の小山内の死体を見た瞬間に犯人が分かった私はどうすればよかったのか。
初日、綾川と相部屋だった里英は寝付けなかった。
だから夜が更けてから綾川がこっそり寝室を出ていくのにも、クロスボウをもって作業小屋の方へ歩いていく姿も窓から見ていた。
三日前から里英だけは犯人の正体を知っていた。
何も言えなかったのは、告発したら爆弾が爆破されるかもしれない、十戒が残されていたからだった。
綾川は、偶然矢野口の靴が無くなっていることに夜気づき、爆弾が関係しているかもしれないと不信に思い、念のためクロスボウをもって作業小屋に様子を見に行った。
そこには小山内、藤原、矢野口の三人がいて、ボートを出して逃げる準備をしていた。
更に爆弾の起爆装置を起動する相談までしていた。
このままでは残りの6人が殺されてしまう、でも助けを呼びに行く時間もない、というところで
藤原と矢野口が桟橋にゴムボートを運びに行った。
小山内が一人になって爆弾をセットしているうちに、クロスボウで殺害。
藤原に罪を着せるために矢野口殺害、そして藤原。
里英はずっと綾川に見定められていた。
秘密を守れるのかどうか。
船が港に着くまでの間、綾川の身の上話を聞いた。
結婚していて綾川は旧姓らしい。
夫は行方不明。
勝手に人を好きになって期待してがっかりすることが多いという綾川。
別れ際「じゃあ、さよなら」言いなれた様子のあまりにそっけない挨拶だった。
きゃあああああああ!!!!!
気づきました?!?!?!方舟読んだ人!!!!
探偵役の綾川が犯人、ここまではまあ想像できる。
それが!!!「夫が行方不明」「勝手に人に期待してがっかりする」「言いなれた様子のさよなら」
これは方舟の犯人、麻衣ですよね?!?!?!?!
痺れるーーー!!!
正直なんで『方舟』を先に読んだ方がいいんだろう?と思っていました。
最後の最後で!こういうことか!と。
犯人が『方舟』後の麻衣!!!!
『方舟』の時と同じく、殺人の動機は「自分が生き残るため」。
もう麻衣ちゃん、好き・・・。
徹底して冷静に自分が生き残るために殺人組み立てちゃうところ・・・。
珍しく大好きな犯人像です!
小言
いやー、犯人のことをこんなに好きになるの初めてかも知れません。
『方舟』は探偵役が最後殺されて、『十戒』は探偵役が犯人だった。
麻衣に気づいたときは、一人で興奮していましたが、読書ってこれを共有するのが難しいんですよね。
現実世界に同じように読書好きな人がいないので、SNS上で共有したいんですけど、
不特定多数に見られるSNSではネタバレは書けないので、この興奮を伝えられない;;
これは絶対に情報を遮断して自分でこの衝撃を味わいたいですね。
こんな感じで大人気なのがこちら↓
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