大どんでん返しといえばこの本!本格推理小説「十角館の殺人」の衝撃の「一行」とは?あらすじ紹介(ネタバレ有)

ミステリー
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十角館の殺人




こんばんは、あまりの家の汚さによるストレスでうわー!っとなって暮らしのマーケットで即予約。

人の力に頼るの大好きみかんです。



本日は!多くの人を魅了してやまない「大どんでん返し」という言葉。

この言葉がふさわしい、本格推理小説の超名作のご紹介です。



長編はちょっと…という方は、短編だけどどんでん返しがわくわくする短編集もご紹介しています↓

短編なのに毎回どんでん返し!「6時間後に君は死ぬ」(高野和明)あらすじ紹介(ネタバレあり)

大どんでん返しがたまらない、「ひぇぇぇぇぇぇ!」と言ってしまうアニメもあります↓

どんでん返しアニメといえばこれ!「オッドタクシー」あらすじ紹介(ネタバレ有)無料で観る方法も。

忘れたくないので備忘録として残しておきますが、読んだことがない人は、絶対にここから先は読まないでください!!

自分で読む方が数億倍楽しめるから!!!

事前情報なしで読む方が絶対にわくわくすっから!(急な悟空)


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実は、この「十角館の殺人」は、漫画化もされているので、活字が苦手な人も楽しめます!!

絵も綺麗!

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読んだことある人の「あれ、どんな話だったっけ?」確認用ですよ!!!



そんな私は、「昔読んだけどどんな話だったっけな?」と読みなおしたら全然読んだことなくてびっくりしながら最後まで楽しみました。

綾辻行人さんの館シリーズ沢山あるから他のと間違えたかな?


それでは参ります!





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ざっくりあらすじ(ネタバレ無)






九州大分県の離島、小さなその島は角島と名前がついていた。

無人島だったその島に、風変わりな建築家、中村青司が移り住み、「十角館」という風変わりな館を立てた。

そして4人の死体を残し、館は全焼した。





その角島に今、大学の推理小説研究会のメンバー7人が足を踏み入れた。

各々が有名な推理小説家の名前からニックネームを持っていた。


  • エラリイ・・・古典的本格的な推理小説にかぶれまくっている法学部3回生
  • ポウ・・・頼りになる兄貴的存在の医学部4回生
  • ルルウ・・・会誌の編集長を務めることでやる気に満ち溢れている文学部2回生
  • カー・・・一匹狼系のちょっといやなやつ。法学部3回生
  • ヴァン・・・叔父が十角館の管理をしている理工学部の3回生。前日から島で準備。
  • アガサ・・・美人で溌剌とした薬学部3回生
  • オルツィ・・・小柄で太目の体格。引っ込み思案でアガサと対照的な文学部2回生




そして彼らが島に向かったのと入れ違いになるように、本土では、江南孝明のもとに告発状が届く。

お前たちが殺した千織は、私の娘だった。

「十各館の殺人」



差出人は「中村青司」と書かれていた。

「千織」というのは、おそらく江南が所属していた推理小説研究会の新年会で死んだ「中村千織」のことだろう。

江南の一つ下で当時まだ1回生だった中村千織は、新年会の三次会の席上で死んだ。

江南が途中で抜けたあとの事故だった。

急性アルコール中毒から持病の心臓発作が誘発されたという。


それは死者から届いた告発文だった。

慌てて新年会の3次会に出席していたメンバーの家に電話をかけると、同じような手紙が来ていた。

しかしメンバーは角島に行って留守だという。



居ても立っても居られなくなった江南は、中村千織の叔父(中村青司の実弟)中村紅次郎氏の住所を聞き出すことに成功し、家へ向かう。

すると、中村紅次郎のもとにも同じような告発文がきていた。

そこから、たまたまそこにいた紅次郎の友人である不思議な男、島田潔と二人で謎を解く旅に出る。

中村青司は生きているのか。

誰かが死者の名をかたって何かを訴えているのか。



江南は同じ推理小説研究会に所属していた守須恭一に電話をかける。

江南は「ドイル」と呼ばれていた。

同じ手紙が来ていたという守須の家に島田と向かい、ことの顛末を話す。



江南たちが、何か嫌な予感を感じていたとき、まさに島では「そして誰もいなくなった」が現実のものとなろうとしていた。







どうですか。

読みたくなってきましたよね。

登場人物の名前も往年の有名作家ばかりなのでさらに高揚します。

物語は主に2つの場所で進んでいきます。島と本土です。

続きが気になって気になって、最後まで一気読み間違いなしです





それではネタバレいきますよ!


 

ネタバレ有あらすじ




島の7人



2日目の朝、十角館のテーブルの上に突如として現れた7枚のプラスティック板。

  • 第一の被害者
  • 第二の被害者
  • 第三の被害者
  • 第四の被害者
  • 最後の被害者
  • 探偵
  • 殺人犯人



7人全員が身に覚えがないという。

誰かが嘘をついている。

一気に7人の関係が疑念を持ったものに変わる。

誰がこんな悪趣味なことをしているのか。




3日目の朝、オルツィの部屋のドアに「第一の被害者」のプレートが貼ってあった。

オルツィは絞殺されていた。

そして、その左手は切り取られていた。



疑心暗鬼になりながら何かしらのヒントがないかと探っていた残りの6人。


3日目の夜、6人でコーヒーを飲んでいると、突然カーが倒れこむ。

おぞましい形相で死んだ。

毒殺だった。




4日目、青司が住んでいて全焼してしまった青屋敷跡に全員で向かう。

エラリイが睨んだ通り、消失した青屋敷には地下室があり、誰かがそこいた形式があった。

中村青司が生きていて、自分たちを狙っているというのがエラリイの推理。

それに対し、ポウは内部の反抗だと考えていた。



誰も信じられないうえに、自分が犯人だと疑われることにアガサの心は限界を迎える。

そんなアガサが練られるように、ポウは睡眠薬を渡す。






5日目、夜明け。

ルルウは目を覚ました。

なぜこんなことになったのか。中村青司は本当に生きているのか。

考えを巡らせる中で突如今まで靄がかかっていた脳内に光が差す。

中村!!

中村青司はあの中村千織の父親だったのだ!


もうひとつ、ずっと頭の片隅で気になっていたことが浮かんでくる。

危険だと思っても、身体が言うことを聞かず、ルルウは屋敷から出ていく。




アガサはポウのくれた睡眠薬のおかげで久しぶりに練れて体の疲れはやや取れたようだった。

犯人と疑われようが凛々しくいたいと今日はいつもの赤とは違うピンクの口紅をさすことにした。




腕時計のアラームで起きたヴァンが部屋を出ると、洗面所で倒れているアガサを見つける。

倒れこむようにポウの部屋のドアを叩き、ポウがエラリイとルルウを起こす。

エラリイも部屋から出て来てアガサの様子を見ると、青酸による毒殺であることが分かった。

ルルウがいないことに気づいた3人がルルウの部屋を見ると、部屋のドアに「第3の被害者」という例のプレートが張り付けられていた。

アガサは「第4の被害者」だった。


ルルウは外で頭を石か何かで殴られて殺されていた。


ルルウの遺体の近くに足跡を観察してみると、一つだけ異質なものがあった。

それは、海から来て海に戻っていた。




エラリイ、ポウ、ヴァンの3人は一度館に戻って整理することにした。

そこでエラリイは、再度中村青司犯人説を唱える。

動機は?という二人に、中村千織のことを思い出したというエラリイ。

その時タバコを吸っていたポウが突然苦しみ始める。

苦悶の表情で息絶えるポウ。

ポウが!!

私の推しだったポウが!!!

ここで本当に、「あれ?『そして誰もいなくなった』になるの??」と考え至りました。

ポウ好きだったのに;;



仕込まれていた時限装置に怒りが爆発する二人。

エラリイとヴァンは、十角館の秘密の部屋、11番目の部屋である地下室を発見する。

そこにはおぞましい異形の形をした腐った肉塊が横たわっていた。





その夜、十角館が火に包まれた。









本土の3人



守須の家を訪れて、3人は告発文に関して意見を出し合う。

守須も角島への旅に誘われていたが、悪趣味だと思って断っていたらしい。

まずは角島の事件を調べようと、唯一の生き残りである庭師の妻の家を訪ねることにした江南と島田。
守須は国東の磨崖仏の絵を描きに行っているらしく忙しくて行けないという。

翌日、庭師の元妻のもとを訪ねて分かったこと↓

  • 唯一行方不明の庭師吉川が事件を起こし、姿をくらませていると世間では疑われているが、妻は亡くなったと信じている(そんなことしない)
  • すでに十角館には狙われるような資産は残されていなかった
  • 亡くなった和枝夫人に庭師が好意を寄せていたということもない
  • 青司は子供が嫌いだった



島田は色んな話を聞く中で、和枝夫人と恋仲にあったのは、紅次郎のほうではないかと考え始める。

その後遅くに守須のもとを訪れ、推論会議。

守須は、「青司」が生きている、と推理していた。


そもそもの角島事件↓

『最初に和枝夫人が殺され、左手が切り取られ行方不明。
その後使用人の北村夫妻を斧で殺害。
和枝夫人と同じ部屋で青司が灯油をかぶって焼死。
庭師の吉川は行方不明。』

これを、守須は実は死んだとされる青司は庭師の吉川で、青司は生きているのでは、という。

ただし、不明な個所も多く残る。


その一つ、青司がそこまでする理由。

それを島田は、「嫉妬」ではないかという。

実は和枝夫人と恋仲だったのは紅次郎で、千織は青司ではなく、紅次郎の子供だった。


そのようなことを言っていると、守須はこれ以上外野が土足で入ってい良い話ではないから推理ごっこは降りるという。





4日目、江南と島田は紅次郎のもとを訪ねる。

島田は紅次郎に単刀直入に中村千織が紅次郎の娘ではないのかと尋ねる。

半ば呆れたように否定する紅次郎だったが、島田の一言で顔色が変わる。

「青屋敷が燃えた日の前日、珍しく飲みに誘ったと思ったら酔いつぶれながら『和枝、許してくれ』と言っていたんだよ」






守須は絵を描き終えた帰り、江南の家を訪ねる。

不在だったため待っていると、島田とともに帰ってきた。

二人から事情を聴く。




中村青司は死んでいた。

優れた才能を持っていた中村青司だったが、人間的には欠落した部分も多かった。

和枝を愛していたが、ただ求めるだけの独占欲に塗り固められたいびつな愛情だった。

それでも娘千織の存在もあり、ぎりぎりたもっていた心が、千織の死で千切れてしまった。

愛する和枝との唯一の絆であった千織を失ったことで青司は疑心の渦中に放り込まれてしまった。

和枝は自分を愛していない。

本当に愛しているのは弟なのではないか。


青司はこれ以上生きることが出来なくなってしまった。

それで和枝を殺害し、その左手を紅次郎に送った。

慌てて電話をしたが、おかしくなってしまった青司は北村夫婦と吉川も二人の道連れとして連れて行くと言い残して電話は切れてしまった。





6日目、守須は叔父から十角館が焼け落ちたという電話を受ける。

江南、島田とともに警察が集まっている港へ向かう。

十角館は全焼。

全員死亡ということだった。


推理小説研究会のことを警察に聞かれる二人。

警察によると、松浦純也という人物が最後に灯油をかぶって自殺したらしい。

エラリイが?と二人が思わず口に出し、警察官が「エラリイ?」と尋ねる。

推理小説研究会ということで、全員にニックネームがあったことを教える。

江南は「コナン・ドイル」から「ドイル」

「では守須くんはモーリス・ルブランですか?」という警察官に対し、守須が答える。







「ヴァン・ダインです」






えええええええええええええ!!!!!!!!

この一行!!!!!!

そうです、有名な十角館の一行とはこの一行です!!!


え?ええ?えええええええええええ?????!!!

ほんとこれは読んだ人でわかるー!したくなる何とも言えない感情です。

江南の相棒くらいに考えていたよ?

ちょっとイケメンでクールな相棒を想像してたよ?

どういうこと?と読者をパニックに陥れます。

最高。。。。こういう裏切られ方最高だよ。。





事件のその後




結局事件は、エラリイこと松浦純也による他5人の殺害と自殺という形で片づけられます。

そして、守須=ヴァンの告白が始まります。


簡単にまとめると、動機は復讐。

皆には隠していたけれど、中村千織とは付き合っており、本当に愛していた。

叔父が十角館を不動産として管理することになってから計画を思いついた。

3次会の席で無理な飲まされ方をしなければ。。

その場に居合わせた6人が許せなかった。


自分だけ準備するからと一人で前乗りしていたのは、船で6人を角島まで送り届けた漁船に、この島には6人しかいなかったと思わせるためだった。

自分の痕跡を残さないようにしていた。

本土との行き来は、エンジン付きのゴムボートで夜中海を渡っていた。

江南と会うようにしたのは、自分の本土でのアリバイを作るためだった。

ここに関しては、唯一すっきりしなかったところです。

島での姿しか見ていませんが、ポウとかアガサとかそんな無茶な飲ませ方をするような人たちにはどうしても見えない。

ここまでして復讐するほど、6人に落ち度はあったのだろうか?という気持ちになりました。

めちゃくちゃ調子乗ってるわるーいパリピ大学生なら分かるんですが、皆しっかりしたよい学生さんって感じだったので、ただただ可哀そうでなりませんでした。




最後の場面、守須は良くいく海で黄昏ていた。

そこに島田が現れる。


勘の鋭い島田に、「また想像力を働かせてしまったから聞いてくれる?」と言われ、ばれたのか?!と焦る守須。

島田を避けて離れるが、角島での計画実行前夜に瓶に入れて海に流した計画を描いた紙切れをまさかの今見つけ、「審判だ」と、島田に渡すように、その場で遊んでいた子供に言づける。







小言




この一行がすごい!!!!という賞があったら、間違いなく選ばれるであろう有名な一行でした。

ほんとこれは本で読んでください。。

絶妙なタイミングでこの一行が現れるので・・・!!!しびれます!

犯人の意外性という意味で、抜群に裏切られ楽しめる一冊です。

若干の動機への疑問は残りましたが、最高のエンターテイメントでした。



他にもハラハラミステリーのおすすめを紹介しているので、ご興味ある方はぜひ!

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