映画化決定!伏線回収で鳥肌!2度3度裏切られる「六人の嘘つきな大学生」あらすじ紹介ネタバレ有

ミステリー
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六人の嘘つきな大学生



おはようございます、簿記2級の勉強が全然終わっていない!みかんです。

あれ、2023年終わった??


そんな本日ですが、最近読んだ本の中でもめちゃくちゃ面白かった1冊をご紹介します。


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六人の嘘つきな大学生


2021年に初版が出されたこちら、浅倉秋成さんが書かれています。

1989年生まれの方ということでびっくりしました。

私と同年代!こんな面白い小説書けるのすごい!!

2022年本屋大賞にノミネートされ、2024年秋に映画化されることが発表されました!!
ひいいいい!楽しみすぎるー!!!
誰が演じるのかキャストも早く知りたいですね。
楽しみです。

映画化される前にぜひとも原作を読んでほしいです。
先入観なく読める原作、めちゃくちゃ面白いです。

事前情報として「伏線回収がすごい」「どんでん返し」と聞いていたので、ひねくれものの私は結末を予想していました。

でもね、、


裏切られたーーー!!!

全然当たってなかったーーーーー!!!

すごい、どんでん返しにもほどがある。

面白い作品に出会えると誰かと共有したくなるので、ぜひとも読んでみてください!

ネタバレ有で書いてしまうので、未読の人は読むのここで止めてください!

絶対にご自分で読まれた方が面白いです!!!!!

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ざっくりあらすじ(ネタバレ無し)



就活真っただ中の大学生6人は、憧れのIT企業スピラリンクスの最終面接まで残る。

波多野祥吾:立教大学。散歩サークル。普通にいい人。

九賀蒼太:慶応大学。爽やかイケメン。リーダータイプ。

袴田亮:明治大学。体育会系。キャプテンタイプ。

矢代つばさ:お茶の水女子大学。めちゃくちゃ美人。人脈広い海外志向高め。

嶌衣織:早稲田大学。清純派美人。

森久保公彦:一橋大学。情報収集能力高い。口数は少ないタイプ。


最終面接は、この6人でのグループディスカッション。

互いのことを隅々まで理解しあい、長所を最大限生かし、短所を補い合う、ひとつのグループを結成して作り上げるチームディスカッションだという。

当日出されるスピラリンクスに関する課題を建設的に解決するために、6人は定期的に集まるようになる。

活動の中でお互いを知り信頼関係を築きチームとしていい形になりかけていた最終面接直前。

スピラリンクス人事部から連絡が入る。

『予定を変更し、グループディスカッションの議題は「六人の中で誰が最も内定に相応しいか」を議論してもらい、選ばれた一名にだけ内定を出す』というものだった。

6人全員で内定を取るつもりだった彼らの関係は急激に悪化していく。


そして迎えた最終選考当日。

謎の封筒を見つけたことでグループディスカッションは疑心暗鬼の嵐となる。

誰がこの封筒を持ち込んだのか?

誰が内定を手にするのか?





真実が分かったのは、犯人が死んだあとだった。


ひいいいいいい!!!もうざっくりあらすじ書いているだけでわくわくぞわぞわしてきます・・・!!
先を予想して、「ほらね、やっぱりな」となったかと思ったら、
どういうこと?!違うの?!と想像を超えてきます。
これは本当に本が苦手な人に本の面白さを伝えるのに最適な1冊だと思いました。
めちゃくちゃ面白い・・・。


ここからは、読んだら忘れてしまう私のための備忘録となっています。

この本の面白いところを全然面白くなく書いてしまうので、未読の人はここまでで!

同じように読んだけどどんな展開だったか忘れた~という人、どうぞ!



ざっくりあらすじ(ネタバレ有り)



最終面接時に起こった事件



最終面接当日、波多野の提案で複数回投票にした。

1回目:九賀・袴田 2票、波多野 1票、嶌 1票、森久保・矢代 0票

その直後、嶌が部屋に隠すように置かれた封筒を見つけた。

その中には参加者の名前がそれぞれ書かれた小さい封筒が六つはいっていた。

九賀が自分用の封筒を開けると中からは「高校野球部で部員自殺 いじめが原因か」と書かれた新聞記事と、「袴田亮は人殺し。いじめにより部員を自殺に追い込んでいる」とメッセージが入れられていた。

不穏な空気の中袴田に事実を尋ねると、「デマ」だというが、死んだ部員のことを「あのクソが」と口走ってしまう。
それまでの体育会系の場の空気を良くしてくれるキャプテンタイプとは全く違う袴田の一面に凍り付く五人。

複数回投票の時間が来て二回目。

明らかに流れが変わる。袴田への票が入らなくなる。

残りの封筒を開けるか否かで散々もめるが、結局次々と明らかになる最終面接者の裏の顔。

  • 九賀蒼太:人でなし。恋人を妊娠、中絶させ、その後一方的に恋人関係を解消。
  • 矢代つばさ:キャバクラで働いている。
  • 森久保公彦:詐欺師。高齢者を対象としてオーナー商法の詐欺に加担している。
  • 波多野祥吾:大学一年のとき、未成年飲酒をしていた。


ひえええええ?!爽やかイケメン九賀くんがクソ野郎?!?!
勘弁して?めっちゃいいチームだったのにこんな問題児だらけなんて!

ショックを受けます。
が、まだ想像範囲内ですよね。


波多野の封筒には嶌さんの情報が入っているはずだが、結局写真撮影時のアリバイから波多野が封筒を用意した犯人だとされ、自分用の封筒を持って会場を後にする。

結局複数回投票の結果、内定が決まったのは嶌衣織であった。


最終面接から数年後



内定が決まった嶌は必死に働いて当時のことを忘れかけていた。

そんなとき波多野の妹から連絡が入る。

なんと波多野は病気で亡くなっており、その遺品を整理しているときに嶌宛のものを見つけたという。

それは「犯人、嶌衣織さんへ」と書かれたクリアファイルで中には当時の資料などが収められていた。

「過去のことだけれど、どうしても僕はあの事件に真摯に向き合いたい。真実が知りたかった」と文章も残されていた。

「波多野君、犯人じゃなかったんだ」


嶌は本当に犯人は波多野だと思って生きていた。

ここ・・・!!!実はこの前の波多野目線の部分では、犯人は嶌さんじゃないか?という描写があります。なので、こちらも「あー、嶌さんだったんだ」と思っています。

そしたら違う?!?!波多野でもなく嶌さんでもなく?!?!誰?!?!となります。

たまらぬぅうううう。


そこから嶌は最終面接のメンバーにインタビューを始める。

そう、所々挟まれるインタビュー、最初私はてっきり波多野がやってるんだと思っていたんですが、嶌さんがやってたんですね。


真犯人は?崩れるアリバイ



波多野が犯人だと思われたのは、封筒の中身がしょぼかったことと、それぞれの封筒に入っていた個人の裏の顔の写真の撮影日時に波多野だけアリバイがないことが理由だった。

改めて当時のアリバイを書き出してもどうしても写真を撮るのは波多野しかできない。

そんな嶌に、波多野の妹が声をかける。

「一日で九賀、袴田、矢代、森久保の写真を撮ることは不可能です」(一橋、慶応、錦糸町)

驚くことに、慶応三田キャンパスだと思っていた九賀の学部は湘南藤沢キャンパス、神奈川だった。

じゃあどうして3つの写真が同日に撮られているのか。

他の2人が脅されて嘘の時刻を申告したからだった。

よく面接時の動画を確認すると、矢代と森久保は封筒からもう一枚カードのようなものを取り出して隠していた。おそらくそれにアリバイの偽申告の指示が書かれていたのだろう。




謎の封筒に入っていた未成年飲酒の波多野の写真は、彼が所属していた散歩サークルのHPから取ってきたものらしいが、何故かその写真が微妙に違っていた。
HPの波多野はスミノフを飲んでいたが、封筒の波多野はビールを持っていた。
くまなくHPを探していると、ボツ写真のコーナーからビールを持つ波多野の写真を持ってきたことが分かった。

その瞬間、嶌は気付く。


真犯人は、スミノフをお酒だと分からなかった人物。

あのメンバーの中でお酒を飲まなかったのは自分と一人だけ。


それは、九賀蒼太だった。




真犯人の動機



九賀には足元にも及ばない優秀な同級生がいた。

彼のことを尊敬していた九賀は、彼がスピラリンクスの二次選考で落ちて自分が最終面接までいったことがすべての始まりだという。

森久保が高齢者の詐欺に加担していることを友人伝いにしった九賀は、あんなに優秀な同級生が落ちて自分を含めたクズが残っている選考が許せなくなった。

六人の飲み会で、お酒の飲めない嶌の前にワインのデキャンタが置かれ、飲み明かしている五人を見てそれが確信に至った。

クズが残った選考、無能な人事に社会に。



本当の六人



波多野が残したパスワード付きのファイルを嶌はずっと開けられずにいた。

パスワードは「犯人が愛したもの」だという。

最初、嶌が犯人だと思われていたと思ったので自分の愛するものを考えていたが、犯人が九賀だと分かり、彼がよく使っていた「フェア」という単語をいれ、ファイルを開けることに成功する。

波多野はすべてを知っていた。

九賀は、あの日の飲み会に遅れてきたのでお酒の飲めない嶌の前に置かれたワインが、ウェルチだと知らなかった。
ウェルチだと波多野が伝えたが、それをジュースだと知らなかった九賀は、お酒が飲めない人に無理やり飲ませる受かれた大学生集団だと認識してしまったらしい。


波多野は嶌宛に当時の事件について書いており、最後に嶌が内定を取るためにはああすることが最善だと思ったと書かれていた。
波多野は嶌が好きだった。



袴田の話。
野球部で自殺者が出たのは事実だが、真実は正反対だった。
袴田が三年生のころ、一年生をめちゃくちゃな指導でいじめる二年の先輩佐藤がいた。
死人が出そうになるくらいのしごきに耐えられず、一年生はその様子を動画に収めキャプテンだった袴田に見せる。
袴田は佐藤が一年に貸した地獄のメニューをけじめとして自分でもやるように言いつける。
佐藤が死んだのはその翌日だった。
一年生たちは袴田は悪くないと署名をして報告したので袴田の退学処分の取り消された。


矢代の話。
顔が良いために昔から女子に目の敵にされてきた。
大学に入って世界が広がったので、沢山アルバイトして海外に行き、ボランティア活動に勤しんでいた。
語学教室に4つくらい通っていたのでお金がなく、キャバクラで働くことに。
しかしお客さんに媚びることも苦手なので、あまり人気はない。


森久保の話。
母子家庭で生活にも困るくらいだったので、お金がかからないように国立を受験した。
友人の誘いでオーナー商法のアルバイトに参加したが、一日目の終わりに「おかしい」と森久保が気づく。
社員に質問するもはぐらかされたので、翌日から行かなくなりバイト代も受け取らなかった。
ある意味被害者だったが、森久保は大学に報告した。大学は守ってくれたが噂にはなってしまった。

九賀の話。

詳細は分からないが、波多野が九賀の元カノに会ったときには、泣きながら「九賀くんは悪くない」と言っていた。




小言


どうでしょうか!!!

「六人の嘘つきな大学生」は、最終面接時と並行してその数年後に内定者がそれぞれの参加者にインタビューをする二場面で進行していきます。

ただ読んでも内定者が誰か中々分からない。

この現在のインタビューの挟み方が絶妙で読む手が止められなくなります。


そして、このインタビューがすごい。。

ミスリード、とは言えないかもしれませんが、ふとした態度や言動が、最終面接時の裏の顔を裏付ける描写なんです。
やっぱり九賀くんクソ野郎やったんやな。。
袴田めっちゃやなパワハラ野郎やったんか。。

普通の小説だったらここで終わりそうなんです。

でも、この本は違います。

ここからが秀逸!!!


ただ面白いだけではなくて、実際の自分の生活、人生においても考えさせられる展開になります。

すごいよおおおお。


いわゆるいい人、悪い人。
自分が知っているのはほんの一面で、その人のことを理解するなんて出来ないんだなと思いました。
何となく嫌な一面を知ってしまうと、距離置いてしまおうとなるタイプなんですが、
もしかしたらもっと話せば、思いもよらないその人の一面が見えるのかもしれませんね。

こんなに一人の人に対する印象がコロコロ変わる小説は初めてでした。

めちゃくちゃ面白かったーーー。

あまりにも伏線回収しすぎるので、ちょっと綺麗にまとまりすぎ感もありますが、
でもでもそんなの気にならないくらいどんでん返しが気持ちよかったです!

浅倉さんの本は初めて読んだので、他にも探してみたいと思います♪

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