遂に完結!百舌シリーズ最終巻「百舌落とし」あらすじ(ネタバレ有)

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百舌落とし(逢坂剛)




おはようございます、12月になり寒すぎてこたつから出られません、みかんです。

本日は!!ついに最後まで来ました、百舌シリーズの最終巻のご紹介です。


あまりシリーズものを読んでこなかった私にその面白さを教えてくれたのが百舌シリーズです。

堂々たる完結編、まいります。

前回がこちら↓
【百舌シリーズ第6弾】「墓標なき街」(逢坂剛)あらすじネタバレ有。またしても百舌が復活?!

特にお気に入り↓
【百舌シリーズ第2弾】至高のどんでん返し!「幻の翼(逢坂剛)」あらすじネタバレ有

 

 

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ざっくりあらすじ(ネタバレ無し)



大杉のもとに新聞記者で旧友の残間から連絡が入る。

元民政党の茂田井滋が殺害された。

夜遅くに謎の女が茂田井宅を訪問し、妻の早智子が応対したらしい。
女に何かスプレーのようなものを吹きかけられ気絶した早智子が目を覚ますと、隣で茂田井が死んでいた。

千枚通しで首の盆を一突きされていることから、百舌の仕業ではないかとのことだった。

前作で、残間に今までの事件のテープを渡すはずだった田丸が殺されたのがこの茂田井の自宅近くだった。
そして、田丸殺害が民政党幹事長の三重島の差し金だったことは明白だった。

おそらくその犯人は、三重島の別邸から姿を消したお手伝いの山口タキ、その正体は三重島の愛人であり、死んだかりほの妹であり新たに百舌を名乗る女だった。


後日残間からの知らせによると、茂田井のパソコンにはまぶたを縫い合わされた百舌の写真が残されており、殺害された茂田井自身も瞼の上下をテグスで縫い合わされていたという。

自分たちへの警告だと危機感をつのらせる大杉たちだったが、ある日残間と連絡が付かなくなる。

大杉の娘のめぐみが大杉、残間に相談がしたくて集まることになったのだが、時間になっても現れず携帯にも出ない。

会社にかけてみると、平庭という残間の一目置く後輩も連絡がつかなくて困っているという。

残間はどこに行ってしまったのか。

大杉らに忍び寄る百舌の陰。




ざっくりあらすじ(ネタバレ有)

残間の行方


残間は百舌と思われる人物に拉致され監禁されていた。

姿の見えない人物から、かりほの事件当時の盗聴テープを渡され、百舌の事件の特大スクープ記事を書けと言われる。

その記事を新聞社に送り、3日以内に記事にしなければ残間を殺すというメッセージを添えた。

記事は物故者も含め民政党の有力者の名前が連なるが、伝聞情報がほどんどの上、かりほも朱鷺村も死んでいることから信ぴょう性には欠け、通常ならば新聞には載らないであろうものだった。

そこに残間の命をかけて百舌は新聞社に掲載させるようにしたが、期限の3日以内に記事は載らなかった。


その後、茂田井滋宅で、妻の茂田井早智子の遺体とともに残間が見つかる。

現場にはもう一人、鳥藤和一という死んだ茂田井の秘書だった男(元警察官)も倒れていた。

残間は目を縫い合わされていた。



めぐみの追う事件


生活経済特捜隊のめぐみが今追っているのは、防衛省などから研究資金が流れている大学の研究室や民間の研究機関に関連するもので、軍事応用できそうな技術が共産圏に送られているかもしれない、というものだった。

防衛省や米軍の関連施設までも日本の大学等に軍事応用できそうな基礎研究に研究資金提供を始めている。

OSRADというアメリカ国防総省の出先機関にいるケント・ヒロタという日系人がリクルートした中に、栄覧大学の星名という研究者がいる。星名は人工知能の権威の一人であった。

この星名教授は、三省興発という貿易商社の荒金武司という社長と接触があり、この3人の動向が怪しいという。

三省興発はアフリカの小さな新興国を相手に貿易をしているが、その大半が北朝鮮と国交があり北朝鮮から武器を購入したりしている。

また荒金社長は日本国籍を取得しているが、祖父の代からの在日朝鮮人であり父母は北朝鮮にいるという。

大杉はめぐみの頼みでそのヒロタたちに接触を始める。



残間からの電話



瞼を縫われて発見された残間はその後千葉の実家で療養していたが、再び姿を消す。

その後残間のコートに包まれた東京警備保障の稲垣社長が死体で発見されるが残間自体はいまだ行方不明のままであった。

そんなとき、美希の携帯に残間から電話が入る。

しかしその声は残間ではなく、伊沢という東京警備保障の社員だった。

伊沢はおそらく弓削代表(ひかる)に拉致されて目を覚ますと狭い部屋に閉じ込められているという。

残間の携帯は、隣に横たわっている男が持っていたものを使った。

その男は首の盆に千枚通しを突き立てられていると聞き、美希は崩れ落ちそうになる。

伊沢がそこは三重島の別邸に隠された隠し部屋だと思うから早く助けに来てください、と早口でまくし立て電話は切れてしまう。

美希は大杉に連絡し、三重島邸へ急行する。


大杉が先に一人で焼却炉の中に隠された梯子を下りて隠し部屋へたどり着く。

そこで残間の遺体と対面する。

今まで何度も死線を潜り抜けてきた戦友でもある残間の死に打ちのめされる大杉。

天井には和服の女の死体もぶら下がっていた。

それは三重島の隠し子、弓削ひかるだという。



三重島の接触



東都ヘラルドの平庭は、部長から直々の指名だと言われ、三重島と車内で密会する。

残間の送ってきたUSBを渡す代わりに特ダネをくれるという。

三重島によれば、星名は仮想敵国の戦略システムに侵入して戦力を奪う超高度の技術を開発しているという。
そしてそれを三省興発を通じて北朝鮮に売ろうとしている。

これはヒロタも関与しており、ヒロタをマークしているCIAからの情報だった。

明日この件について緊急記者会見を開くが、東都ヘラルドはいち早くそれを新聞にしていいという。


三重島と別れて運転手を呼びに行った平庭は、首の盆に赤い点のある男の遺体を発見する。

三重島の車は走り去っていた。


百舌との対峙



まほろはかりほを殺した張本人である大杉と美希を殺すといい、美希をこの場に呼べと大杉に迫る。

頑なに断る大杉に、まほろは別室に捕らえているめぐみの姿をちらつかせる。

めぐみの姿に驚愕の表情を浮かべて美希に電話をするが、美希は携帯の電源を切っているようでつながらなかった。

そしてボイスチェンジャーで声を変えた人物が姿を現す。

それは男だった。

百舌は女、まほろだと確信していた大杉はその姿に驚きを隠せなかったが、ついに気づく。

それは、茂田井滋の秘書で元警察官の鳥藤和一だった。

鳥藤はかりほが警察内で産み育てていたノスリのだんなの唯一の生き残りだった。


大杉と鳥藤の死闘が始まる。

体格差や年齢もあり、首を絞められて息を止められそうになる大杉を救ったのは意識を取り戻しためぐみだった。

めぐみが鳥藤の首に千枚通しを突き立て大杉を救ったが、その瞬間現れた百舌、まほろに大杉も首の盆を刺されてしまう。
続きざまにめぐみを殺害しようとするまほろを、美希が止めに入る。

美希はめぐみに逃げるようにいい、美希とまほろの死闘が始まる。

まほろが優位に立ち、美希の息の根を止めようとしたとき、何者かがまほろの胸をナイフで突き刺した。

それは死んだと思っていた大杉だった。

最期の瞬間、鳥藤に刺したナイフを引き抜いて美希を助けるために三途の川から戻ってきたのだった。


その後まほろは最後まであがきながら死亡。

大杉もその生涯を閉じた。



三重島の思惑



三重島はまほろに殺害された。

そのため予定されていた記者会見も行われず、星名やケント・ヒロタの事情聴取も行われなかった。

美希によると、荒金は美希のスパイであり、三重島のためにも働いていたという。

三重島は、北朝鮮にいる荒金の両親を脱北させて日本に亡命させるのを条件に荒金に取引を持ち掛けた。
星名がOSRADの資金援助で研究開発を進めている技術を自分に横流しするよう説得しろというものだった。
それを防衛省に提供して、日本の防衛体制を確固たるものにし、民政党総裁、内閣総理大臣の座を手に入れるつもりだったという。



小言



なんと!!!残間だけでなく大杉まで死んでしまいました!!!!!

無理ーーーーー!!!!

倉木が死んだだけでもう打ちのめされて信じられん!ってなって、やっと美希と大杉のコンビ+残間(最初はめちゃくちゃ怪しいと思っていた)めっちゃいいやん・・・ってなってきたのに。。

辛すぎる。

これが最終巻;;

大杉さん大好きでした。

最後の最後でいなくなってしまうなんて。


百舌シリーズで一番怖いと思ったのは政治家です。こんなに権力を持っていて怖いことを考えているの?と嫌~な気持ちになりました。
最初から最後まで政治家の陰謀に振り回されてしまった美希や大杉、百舌たち。

この辺はcrisisという小栗旬主演のドラマに似たような暗い雰囲気が似合いますね。

私の中で百舌はやはり最初の新谷兄弟なので、紋屋警部補やかりほ・まほろ姉妹は好きになれませんでした。
ただ、殺人衝動を持つ点がまほろと新谷ひろみは似ているところもあるのかな。

キャラクターとしては倉木はもちろん新谷兄弟と大杉さんが好きだったなぁ。



百舌シリーズの最終巻ということでこれで私の百舌は終わってしまいましたが、
ドラマを改めて見直したいなぁと思いました。

西島秀俊さん演じる倉木がかっこよすぎるんですよね・・・!!!


長々と書いてしまいましたが、本当に面白くて途中でやめられない百舌シリーズ、
まだ未読の方はぜひ読んでみてください!

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