おはようございます、AM5時から菓子パン食べるか迷っているみかんです。
夜寝るのが早いので朝4時くらいから起きていてお腹がすいてきました。。
本日は、大好きな辻村深月先生の「スロウハイツの神様」をご紹介します。
「かがみの孤城」壮大なる伏線回収のすべて。あらすじネタバレ有。オオカミ様の正体は?
「本日は大安なり」(辻村深月)あらすじ紹介、ネタバレ有。不穏な空気が漂う結婚式会場。何かが起きる?
↑こちらも面白すぎる辻村深月先生の著作です↑
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「スロウハイツの神様」
「かがみの孤城」が映画化された辻村深月先生の長編小説です。
辻村先生は人の感情をこれでもかと深く書き出されるので、読んでいて「うっ」となるけど結末が知りたい!とページをめくる手を止められません。
「スロウハイツの神様」は文庫本で上下巻に分かれており、中々のボリュームがあります。
が、登場人物もそれほど多くないのでさくっと読めるのではないかと思います。
映画化はされていませんが、舞台化は以前されているようです。
そしてなんと!桂明日香先生によって漫画化されていました!!!知らなかったー!
コミックDAYSやコミックシーモアなどのアプリでも読むことが出来るようです。
雑誌ハツキスに連載されていました。
amazonでは取り扱いがありましたが、楽天ではありませんでした↓
小説読むのが苦手な方には漫画もありますね。未読なのでどんな感じか分かりかねますが。
夢に向かう若者たちの共同生活を描く青春物語、という感じでしょうか。
大人気らしいのですが、私は『本日は大安なり』の方が好みでした。
ざっくりあらすじ(ネタバレ無し)
人気作家チヨダ・コーキの小説で人が死んだ。
あの壮絶な殺し合い事件から10年。
アパート「スロウハイツ」には、オーナーで脚本家の赤羽環とコーキ、友人たち6人がそれぞれ夢に向かって創作活動に勤しんでいた。
しかしその共同生活も長くは続かない。
空室になっていた201号室にも新しい住人がやってくる。
何かが少しずつ変わっていく。
登場人物
- 赤羽環:売れ始めた脚本家。スロウハイツのオーナー。負けず嫌いで気が強く荒い。
- チヨダ・コーキ:売れっ子小説家。純粋な子供のまま大人になったような性格。
- 狩野壮太:キラキラした漫画を投稿し続ける漫画家の卵。
- 長野正義:映画制作会社で働く映画監督の卵。イケメンでノリがいい。
- 森永すみれ:画家の卵。正義の彼女。売り込みや営業が苦手な控えめな性格。
- 黒木智志:コーキの担当編集者。仕事命。
- 円屋伸一:環の親友だったがライバル視しすぎて出ていく。
- 加々美莉々亜:自称小説家。コーキの信者。円屋のあとで入居した新しい住人。
ざっくりあらすじ(ネタバレ有り)
住人それぞれのやり取りを通して、非常にリアルな若者の生活が繰り広げられる。
コーキの天使ちゃん
円屋が出て行ったあと、長らく空室だった201号室に新しい住人がやってくる。
黒木とコーキの頼みで環がOKしたのが加々美莉々亜だった。
コーキの小説から出てきたかのようなロリータ美少女はスロウハイツ内でもそれを隠すことなく
コーキにべったりと張り付く。
狩野たちは、莉々亜が「コーキの天使ちゃん」ではないか?と疑い始める。
「コーキの天使ちゃん」とは、10年前のコーキの小説を参考にしたと犯人が遺した壮絶な殺し合い事件で現れた謎の少女だ。
当時マスコミはその事件がまるでコーキのせいであるかのように連日報道し、コーキは筆をとることが出来なくなった。
そんなとき、ある新聞に毎日掲載されたのが匿名の少女による「コーキの小説が自分を救ってくれた」想いだった。
「自分は殺さなかった。コーキの小説を読んだから何とか学校に行き、今も生きている」
その数々の等身大の言葉がコーキを救っていた。
お礼をしたいと匿名の少女を探したが、結局見つからないままだった。
その数多くの手紙の中からヒントを得て、「かがみ」がその子の名前ではないかというところまで見当をつけていたが、結局当時は見つからなかった。
そこで現れた「加々美莉々亜」
周りは莉々亜がコーキにべったりなのを遠巻きに見守ることにしていた。
しかし、環は調べて知った。
加々美莉々亜の正体が、「コーキの天使ちゃん」ではなく、現在ブランで連載中のコーキの人気連載「レディ・マディ」のぱくりのようなことをしている週刊フラットの「ハロー・レイチェル」の作者、鼓動チカラだということを。
環はそれを知ったうえで、コーキには本当のことを伝えなかった。
コーキは莉々亜のことを好きだと思ったから。
またこれは莉々亜単独の話ではなく、よりコーキのチヨダブランドを盛り上げるための話題作りとして黒木が仕組んだことでもあった。
環は売れるためなら何でもする黒木に憤慨しながらも、自分が莉々亜よりも面白い脚本を書くからコーキのレディ・マディを丸パクリすることを止めるよう交渉する。
自分の仕事を多く抱えた上に締め切りのある「ハロー・レイチェル」の脚本に寝ずに取り組んだ環はついに倒れてしまう。
それを助けたのはスロウハイツのメンバーであり、コーキだった。
環の過去
負けず嫌いで気性が荒い環。
自分の過去さえも脚本に書き作品としてしまう性格に反感を覚えるものもいた。
環の母親は買い物が大好きで環たちにも何でも買い与えていたが、購買欲が抑えられず、職場で詐欺を働き逮捕された。
父親は出ていき母方の祖母の家に預けられたが、そこでも母は詐欺に手を染めてしまい2度目の逮捕となる。
その後祖母が倒れて亡くなり、環と妹の桃花は親戚に預けられて別々に暮らすことに。
学校でもそのせいで辛い思いをしていた環を支えてくれたのが、図書館で読んでいたチヨダ・コーキの本だった。
チヨダ・コーキをきっかけに環は脚本家を目指す。
チヨダ・コーキの過去
引きこもって小説を書いていたコーキは、殺し合い事件でマスコミの面前に晒されたことから筆を取ることが出来なくなっていた。
そんなコーキを救ったのは「コーキの天使ちゃん」だった。
自分の小説を読んで生きる勇気をもらえたという言葉に初めて「自分の小説が人の人生に関与している」ことを実感できたコーキは、どうしても少女に会いたくなった。
黒木にも内緒で独自に調査を始め、コーキはついに「コーキの天使ちゃん」の正体を突き止める。
それは、各務環。
スロウハイツのオーナー、環だった。(旧姓だった)
その後コーキはばれないように離れ離れに暮らす環と桃花を見守り続けていた。
この辺りのエピソードはほっこりしまくるんで、ぜひ読んでください。
伏線回収も多々あります。
コーキを想い続ける環と、そんな環を見守り続けるコーキ。
脚本家としてコーキと出会った環は、自分が「コーキの天使ちゃん」ということを決して言わなかったし、コーキも環が「コーキの天使ちゃん」であることを知っていたが言わなかった。
コーキだけが全てを知っていた。
そんな二人も環が仕事で海外に行くことになり、スロウハイツは解散となる。
二人が再び出会うのは、環が海外でも活躍して有名人気脚本家になってからだった。
小言
なんというか、環とコーキのそれぞれの深い愛がすごい!!!!
前半はひたすら若手のクリエイターたちの日々という感じでざーっと過ぎていきます。
後半から怒涛の伏線回収になります。
大きな謎があるわけではないので、環とコーキの過去が交差していてたんかい!となるくらいかな?
期待値が高すぎたせいで、ほわっと読み終わってしまいました。
辻村深月先生の本の中では、私は「本日は大安なり」が好きだったな~。
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「鍵のない夢を見る」(辻村深月)ざっくり紹介。読むとすーっと背中が寒くなる短編集。
一つ気になる点がありまして・・・。
それが、語り手によくなっていた狩野の正体です。
児童漫画雑誌にずっと応募しつづける漫画家の卵みたいな描かれ方をしていましたが、実は隠れた一面がありそうなんですね。
でもそれがどっちか分からない!
次回は狩野の正体を考察したいと思います!
最後まで読んでくださってありがとうございました♪
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