こんにちは、幼稚園の親子遠足で気疲れしてやる気でない、みかんです。
未だママ友らしいママ友が出来たことがありません。
一生できる気がしない…。
いかんいかん!
気を取り直して、本日はQEDシリーズのご紹介です♪
こちらのシリーズ、いかんせん情報量が多すぎるのでほんとざっくりになっています。
面白いので興味のある人はぜひ読んでみてくださいね♪
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ざっくりあらすじ(ネタバレ無し)
明邦大学薬学部卒業生の棚旗奈々は、偶然大学の先輩である緑川友紀子と再会する。
彼女は生粋のシャーロキアン(シャーロックホームズファン)らしく、シャーロキアンの私的な集まり「ベイカー・ストリート・スモーカーズ」(会員数5人)に所属しているという。
そして、そのクラブのパーティーに、桑原と共に来ないかと誘われる。
それほど知識も関心もないので断るも、緑川の押しに負け桑原を誘い参加することに。
当日、奈々は緑川に会員を紹介される。
・堀田総次郎:会の主催者で、いくつも店を所有するオーナー
・坂巻晃司 :神経質で陰気臭い男。奈々をにわかだとけん制する
・辻名季津世:坂巻よりもガチガチなシャーロキアン。自殺してしまった(本名は築地夏代)
・杉泰輔 :小太り。妹が自殺している
・阿光美里 :辻名の友人。働く歯科医院に杉が来ている
緑川を含む会員で、簡単なホームズ「まだらの紐」の寸劇が始まる。
順調に進んでいたが、中盤坂巻が現れない。
控室でテーブルの上に仰向けになって横たわる血まみれの坂巻が発見される。
坂巻の謎を解こうとしていた矢先、第2の殺人が起こる。
ざっくりあらすじ(ネタバレ有り)
坂巻の事件
坂巻は、手に「さし た」と書かれた紙を握りしめて絶命していた。
おそらく何か重要なものを犯人に提示し、殺害され残りは奪われたとみられていた。
築地夏代の事件
飛び降り自殺で亡くなった築地夏代。
彼女は阿光の友人で、ホームズ好きという共通点から杉と顔見知りになる。
杉の勧めでスモーカーズの入会試験を受けようとした矢先、亡くなったのだった。
彼女は、生粋のシャーロキアンで、警察が立ち入った際には部屋には一面シャーロックホームズ関連の書籍で埋め尽くされていた。
築地夏代の部屋にはパソコンが電源が入ったまま放置されていた。
そこには、「The game is up. 辻名季津世」と書かれていた。
この辻名季津世は、正典支持論を展開していた人物で、堀田に何度かメールを送ってきていた。
ただ会合には一度も顔を出したことはなく、誰もその姿を見たことが無かった。
築地夏代の自殺の件で、初めて築地夏代が辻名季津世だったということが判明したという。
しかし、不思議なことに現場検証にきた刑事がそのパソコンで同じ文字を入力したところ、「辻名季津夜」になった。
「きつせ」と入力すると、「季津世」になったという。
堀田総次郎の事件
刑事が面会にいった翌日、堀田総次郎は海画亭という店で刺殺されていた。
店のマスターによると、「彼女は煙草を吸わないらしいからな」と言っていたという。
ちょうどそこに、堀田と会う予定になっていたという緑川と杉がやってくる。
堀田の遺体を見て、杉が「Dancing Man!」と叫ぶ。
両手両足を同じように曲げ、左手に不自然に握られたパイプが、ダイイングメッセージだというのだ。
それは、シャーロックホームズの「踊る人形」に出てくる暗号である。
緑川によると、堀田が示す文字は、「S」、杉の頭文字だった。
ホームズ最大の謎
桑原は、奈々、緑川、杉、阿光そして事件の担当刑事を集め、ホームズについての持論を展開する。
ライヘンバッハ以前と以降では、ホームズは人が変わっている
以前はヴァイオリンに精通し、コカインの悪癖があったが、以降はそれほどヴァイオリンの描写がなく、コカインの使用も記述されていない。
ホームズは二人いる。
ライヘンバッハでホームズは自殺したという。
桑原の持論に声を荒げて反論する杉。
コカインの常用で妄想と激しい焦燥感に襲われるようになり、うつ症状に陥る。
自殺願望も芽生える。
初期のホームズを助けることに間に合わなかった第二の人物は、初代ホームズの妄想に満ちた手紙の通りの場面を設定することが自分の役目だとし、3年間身を隠した。
その後は、兄であるマイクロフトの力を借りてホームズに成り代わったという。
初代ホームズはコカインによって人格が分裂してしまっていた。
まるでジキル博士とハイド氏のように。
シャーロックホームズこそが、モリアーティ教授だった。
ワトソンを始めとして、周りのほとんどがその姿を見たことがないがホームズだけがその存在を主張し、ホームズの死と共にこの世から姿を消してしまった人物。
ホームズがモリアーティ教授?!
ホームズは二人いた?!?!?!
小学生時代にシャーロックホームズ自体は読んでいたのですが、当たり前に信じ切っていたVSモリアーティ教授を覆されてひぇええええ!となりました。たまらん、快感。。
事件の真相
坂巻殺害の方法は、エピネフリンだった。
坂巻の体内からは何も毒物は検出されなかった。
使われたのが、エピネフリンだったからだ。
エピネフリンは、副腎髄質から分泌されるホルモンで、アドレナリンともいう。
通常容量を大幅に超えて投与した場合には、心停止、頭蓋内出血を引き起こす。
アドレナリンは、心停止の救急治療に輸血、輸液と共に投与される。
そこで通常通り処置が取られた坂巻の身体からは、今回の殺人の証拠が消え失せてしまった。
杉は蜂のアナフィラキシーショックを起こす可能性があり、エピネフリンを常に持ち歩いていた。
エピネフリンはアナフィラキシーショックの第一選択薬である。
問い詰められる杉はおかしなことを言い始める。
頭の中に死んだ妹がいて、その妹と意識が入れ替わるという。
阿光の歯科医院で築地夏代と出会ったとき、妹といるような不思議な気持ちになったという。
生粋のシャーロキアンだった築地をスモーカーズに紹介しようとしたとき、築地がとんでもないことを言い出した。
それは、桑原が話した「シャーロックホームズがモリアーティ教授」説だった。
妹が愛したシャーロックホームズをモリアーティ教授だなんて絶対に許せない。
激高した杉は築地夏代を殴りつけた。
しかしその後の記憶はない。
坂巻も話があると言われて聞いたことにカッとしてエピネフリンを打った。
しかしその後は記憶がないという。
杉は合法ドラッグと思い違いをしてペヨーテというドラッグを使用していた。
また、杉はパーティー時に風邪気味だったので、葛根湯を服用していた。
中枢神経系興奮作用が増強され錯乱状態になったと思われる。
ペヨーテの悪習にはまり、エフェドリンを過量に摂取しキレやすい体質であった。
築地夏代を殺害後、坂巻に辻名季津世は杉じゃないのか、と問い詰められてカッとなり殺害。
堀田にも事件への杉の関与・築地夏代の論文について尋ねられ殺害。
しかし、堀田殺害時だけ「妹」が現れなかった。
なぜなら「妹」はそのとき捕まっていたから。
死んだ「妹」は、阿光美里だった。
築地と坂本の事件の際、意識朦朧となった杉の代わりに後始末をしたのは阿光だった。
杉は死んだと言っていたが、そう思い込んでいただけだった。
阿光がその話をしても、パタリと会話が途切れてしまう。
それでも阿光は杉がほっとけなかった。
杉は精神鑑定を待つことになった。
妹の記憶も少しずつ戻ってきているらしい。
小言
QEDシリーズの中では異色の「シャーロックホームズ譚」でしたが、
まさかシャーロックホームズがコカインにやられて人格分裂、モリアーティ教授だったなんて!!!
初代がそんな自分を止めるために自殺したのがあの有名なライヘンバッハの滝だとう!!
悶えます。。
現実の事件は、犯人が薬物乱用による錯乱を起こしていました。
死んだはずの妹に意識を乗っ取られていたとかね。
漢方との併用による副作用や、エピネフリンを殺害に使用するなど、さすが薬学卒という感じで初めて読む殺害方法で面白かったです。
日本古代史に比べると、まだ読みやすいと思います(笑)
それでも情報量は多いけど。
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