【百舌シリーズ第3弾】「砕かれた鍵」(逢坂剛)こんな展開あり?驚愕の結末。あらすじネタバレ有。

ミステリー
スポンサーリンク

百舌シリーズ第3弾「砕かれた鍵」(逢坂剛)



おはようございます、気が付けば夏休みも残り2週間。

意外に乗り越えられています。お昼ご飯以外は。

自分ひとりの時間がほとんどないので、中々ブログは書けませんが、面白そうな本はちょこちょこ読めています。

本日は、百舌シリーズの第3弾「砕かれた鍵」(逢坂剛)のご紹介です!


いやー・・・。

びっくりしすぎる展開でした。

舐めてました。

こんなこと許されるの?全く想像していなかった展開に読む手を止められませんでした。

めちゃくちゃ面白いのでぜひとも読んでみてください!!

裏切られるのが好きな人には超絶おすすめの一冊です!

この前作もあらすじをざっくりご紹介しています↓

【百舌シリーズ第2弾】至高のどんでん返し!「幻の翼(逢坂剛)」あらすじネタバレ有

本当このシリーズは、ネタバレを先に読むの絶対にやめたほうがいいです。
この面白さを味わえないなんて悲しすぎるので、もし未読の人は、原作を先に読んでくださいね。

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

砕かれた鍵改訂新版 (集英社文庫) [ 逢坂剛 ]
価格:968円(税込、送料無料) (2023/8/17時点)

楽天で購入

 

いいですか?



スポンサーリンク

ざっくりあらすじ(ネタバレ無し)



倉木と結婚した美希だったが、たった一人の愛息子は難病でずっと病院に入院していた。

警察官夫婦でもお金に困るくらいの治療費がかかっており、美希はその工面に奔走していた。

倉木は監察官の仕事が忙しくろくに会話もできていない。

大杉は警察をやめ、しがない探偵事務所を開いて暮らしていた。


一方で、警察官が関連する事件が続発していた。

麻薬密売を内偵中の警部補やその同僚が続々と殺される。

何か巨大な陰謀が警察内部で進んでいると踏んだ倉木は、捜査を開始する。

そこで行き当たる、「ペガサス」という謎の人物。




いやー。

もう色んな事件が絡み合いすぎて、何を書いてもネタバレになりそうで怖いです(笑)

ここからはがっつりネタバレも書くので、まだ原作未読の人はここまでにしておいてください!

とりあえず、信じられない展開が待っています。

私がこの展開を忘れたくないので書きますが、ほんと、こんなにびっくりしたのは高野和明先生のジェノサイド以来かな。



ざっくりあらすじ(ネタバレ有)



聖パブロ病院



倉木と美希の息子、倉木真浩は生まれつき病気を患い長い間入院していた。

際限のない医療費のためにあちこち工面する美希に、ある人物が声をかけてくる。

総務部福利課の笠井涼子巡査部長だった。

話を聞くと、夫に先立たれた彼女はお金に困った警察官相手に金貸しをしているらしい。

最初は断っていた美希も、笠井の話にお金を借りることにした。



美希が笠井からお金を借りたその日、病棟に紙袋が置いてあるのを看護師が見つける。

中を覗き見た看護師は、それが倉木真浩宛のお見舞い品だと思い、当時美希の母親が見舞いに来ていた真浩の病室へと持っていく。

受け取った美希の母親が何かを言いかけた時、爆発が起きる。



美希の母親、そして真浩は爆発に巻き込まれて死亡。(看護師も死亡)

看護師が持って行った見舞い品が爆発した。

その爆弾は、倉木真浩宛ではなく、同時期に別の病棟に入院していた法務大臣倉本真造宛だった。

看護師が名前を読み間違えてしまった結果だった。


美希は何としても犯人を突き止め、自分の手で始末することを固く決意する。

倉木には止められたので、独自で調査を始める。

まさかの序盤で息子の真浩が事件に巻き込まれ亡くなるなんて・・・と鬼のような展開です。

美希の気持ちはすごく共感できます。

私ももし子供たちに何かあれば、法に任せず自分で殺したいと思うでしょう。

しかし、ここからの美希は暴走も暴走で、後半は中々共感しにくい存在でした。



増加する警察官が関与する犯罪



十数年前、都内で池上友里子という女性が、現職の制服警官山口牧男に暴行、絞殺されるという事件が起きた。

山口は心神喪失が認められ、懲役7年という軽い刑を言い渡され服役する。

当時、マスコミや世間からの警察へのバッシングは非常に強いものだったが、それもやがて忘れ去られていた。



現在。

防犯特捜隊の権藤は、麻薬取締法違反の疑いである木造の平屋へと潜入する。

一緒にいたのは「ペガサス」という男だった。

一人見張りをする男を拳銃で撃ったペガサスに動揺する権藤だったが、それも束の間、自分もペガサスに撃たれる。

ペガサスはその建物に隠されていた麻薬を全て持ち逃げしてしまった。

権藤は「ペガサス」という言葉を残して絶命する。


倉木は権藤ともともとペアの池野巡査部長の取り調べを行う。

倉木の的確な質問から、当日の池野のアリバイが判明する。権藤が殺された時刻、池野はホステスの石原まゆみと会っていた。

その後池野は桃源会の柏崎という暴力団に連れていかれ、ペガサスと対峙、柏崎もろとも殺害される。

事件は池野が権藤を殺害し、桃源会のコカインを独り占め、それに勘づいた柏崎とトラブルになり撃ち合い、両者死亡という形で幕を下ろしかけていた。

倉木だけが、行方不明の石原まゆみの居場所を突き止め、事件当日の様子を聞き、現場に第三者、ペガサスがいたことを突き止める。

しかしその石原まゆみも何者かに殺害されてしまう。



同時期、麻薬取締官の成瀬久子という女性警官がホテルで殺害される事件も起こる。

その部屋で寝ていたのは、あの山口元警察官だった。山口はコカインを所持しており、それは見ず知らずの人間にもらったものだという。

このコカインは、権藤警部射殺事件で奪われたコカインと同一成分であり、ペガサスがそれを山口に与えたという点で倉木と大杉の認識は一致した。(大杉は倉木に頼まれて調べ物をしている)

大杉は、倉木の頼みで「警察官告白シリーズ」という警察内部の悪行を告発する本を出版する桜田書房に探りを入れていた。

その帰り、大杉は何者かにつけられるが、それは桜田書房がつけた尾行で大東興信所の所長、前島堅介という男だった。



美希の独自調査



警察には任せておけないと独自で調査を始める美希。

変装し、聖パブロ病院で聞き取り調査を行うと、一人の清掃員が声をかけてくる。

佐野という老年の清掃員は、警察が嫌いだから当時は話さなかったが、爆弾が入っていたデパートの紙袋を持った男を病院内で見たという。

その男は地方行員のような感じで週刊誌を捨てて去った。

佐野は捨てられた週刊誌を拾って読むのが唯一の楽しみであり、その男が捨てた週刊誌も拾ったところ、中に和風パブ「アスカ」の優待券が入っていた。

美希はすぐに「アスカ」へ向かう。その優待券には123番と通し番号が降ってあり、それを尾形江里子という担当ホステスに尋ねると、券を見た途端表情が変わる。

誰に渡したか覚えていないという江里子の様子に、すぐに引き上げた後、尾行する美希。

その後江里子が会っていたのは、まさしく佐野が言っていたような地方公務員風の男だった。

その男の後をつけると、学習塾へと入っていった。

男は馬場一二三という理科の先生で、夜間は電線工場に住み込みで夜警の仕事をしているらしい。


美希が馬場の後をつけると、新高ビルという建物に入っていく。

そこで意外な人物に出くわす。

大杉だった。

新高ビルには大東興信所も入っていたのだった。

大杉によると、馬場が出てきたのは日本文化調査会という会社らしい。美希は大杉に協力を求めるが、犯人への復讐には協力できないと言われ、決裂する。


その後美希の自宅に江里子から連絡が入る。怪しいと思った美希は、所属の部署に電話をかけて江里子に自宅の電話番号を教えたか確認するが、教えたものはいないという。

馬場の過去も調べてもらい、那覇大学2年生だったころに、当時の皇太子ご夫妻が沖縄を訪問された際、反対デモに加わり器物損壊罪で逮捕されていた。

馬場に電話をする美希。

馬場と話すと、馬場は週刊誌をスナックの優待券を挟んだまま病院のベンチで隣り合わせた男にあげたという。爆弾事件の犯人だと思っていた馬場が聞いたことに何でも答えるので、信用し始める美希。

馬場は、週刊誌を渡した男の似顔絵を描けるという。

描いたら工場のすぐ横手のカルダンというスナックに預けておくから取りに行くように言われ美希は急いで向かう。



美希が消えた



出かける前に大杉の留守番電話に馬場との話を残した美希。

その大杉に、倉木から電話が入る。美希がいないという倉木に、大杉が留守番電話の内容を話す。

二人は美希が向かったカルダンに向かうことに。


しかしそこにはカルダンはなく、馬場が勤める工場の部屋で血だまりの中に倒れる男を見つける。

それは馬場だった。

馬場の胸には倉木の家の果物ナイフが深々と突き刺さっており、ふすまに血文字で「カタキハウッタ」と書いてある。

美希を探す二人だが、堤防に黒いパンプスとハンドバッグ、プラチナの結婚指輪が残されているのを見つける。



不穏な動き



稜徳会病院事件で津城が頭部に銃弾を食らい、長期療養からやっと警察に戻ってきたが、まだまだ本調子ではなかった。

その津城が、公安特務一課長球磨と公安四課長佐々木と大杉を訪ねてくる。

警察は倉木も疑っている様子だった。

馬場の部屋からコカインが発見された。それは権藤射殺事件の現場から持ち去られたもののようだった。

津城によると、前法務大臣の森原の死後、その後継者とされる民政党幹事長の馬渡子飼いの警察官僚が、真浩が間違って爆弾を受け取った倉本真造だった。

連中の目的は、警視庁の公安部と公安調査庁を合体させて、公安庁を設置することらしい。

もう一つ、警察内部で不穏な動きがあった。

札付きの不良警官の間で、労働組合結成の動きがあるらしい。


東京湾で身元不明の女性の水死体が上がる。

美希かと思われたその死体は、馬場に優待券を渡していたホステス、江里子だった。





事件の真相



美希は生きていた。

どこかに監禁されていた。その部屋である映像を見せられる。

SMクラブの様子で、女王様風の女に痛めつけられ、コカインを吸っている男の姿だった。

その男を見て美希は驚愕する。

それは、公安特務一課長、球磨だった。


美希のいる部屋のドアが開く。

入ってきたのは男、ペガサスだった。

ペガサスは、山口に暴行され殺された池上友里子の恋人だった。

あの事件から警察に恨みを持ち、復讐を始めたのだという。

権藤警部補や池野巡査部長、成瀬巡査部長を殺し、その罪を山口に被せようとしたのだった。

ペガサスと話しているうちに、もう一人女性が入ってきた。

それは、ビデオに出ていたSM女王のような女性であり、美希のよく知る人物、笠井涼子だった。



球磨は、治安体制を強化するためにわざと過激派を扇動しようとしていた。

過激が派手にテロ闘争を展開すれば、世論は公安庁の設置に反対しなくなるからである。

警視庁公安部と公安調査庁を合体させる、そのための環境作りだった。

球磨に言われ、笠井がペガサスに連絡し、ペガサスがML革命戦線の残党を使っていろいろやらせていたらしい。馬場もその一人だった。

笠井はノンキャリアの下級警察官のために労働組合を作ろうとしていた。

今の警察組織を変えるためだった。

笠井は下級警察官を借金づけにして取り込み、組合員をリクルートしていた。

ペガサスは笠井の弟だった。

高柳憲一という日本文化調査会という会社を切り回していた。

そして、部屋続きの大東興信所の所長、前島堅介でもあった。


倉木と大杉も独自の調査から笠井涼子と高柳憲一の姉弟のつながりを把握、球磨がその背後に控えていることも突き止める。

球磨を呼び出し、脅して笠井たちがどこに潜んでいるのか口を割らせる。


倉木と大杉は美希が囚われている場所に到着し、救出に向かう。

無事に美希を見つけ出すも、ペガサス、笠井と撃ち合いになり、両者死亡。

そして倉木もペガサスの銃弾を受け、命を落としてしまう。



ええええええええええ!?!?!?!?!?!?

倉木死んじゃったの?!?!?!

主人公じゃないの?!?!?!西島秀俊?!?!?!

無理無理無理無理。

そして、最後さらにわけのわからないことが起こります。




小言


どうですか!!!!

裏切られ方がはんぱじゃなかったですよね?!?!

読んだことある人とこの衝撃を共有したーーーーい!!!

真浩くんの件で、え?そんなことするの?鬼畜?と思っていたのに、美希も飛び降り?え?自殺?となり、最後にくらきぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!ともう心臓が付いていきませんでした。。

裏切られ方がはんぱじゃなくて面白すぎて最後まで一気読みです。

どうしたらこんな話を考え付くのでしょうか。。

この続きが気になりすぎるので、また読みたいと思います!


長くなりましたが、最後まで読んでくださってありがとうございます♪

コメント

タイトルとURLをコピーしました