こんにちは、あっという間に夏休みが終わりそうです。
兄妹けんかのときは死ぬほどイライラしていますが、それとお昼ご飯問題以外は楽しく過ごせています。
自分の時間はあんまりないけどこんな時間も今だけだしな!
本日は、2,3作品目をご紹介した逢坂剛先生の百舌シリーズ第4作目です!
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よみがえる百舌ざっくりあらすじ(ネタバレ無し)
前作「砕かれた鍵」読まれましたか?!
衝撃の結末すぎて未だに忘れられないんですが、正直その後ってもうどう話を続けるのか?と素人にはさっぱりわかりませんでした。
そんな心配は全く無用でした。
もうハラハラが止まらない!これはどういう・・・?え、誰なん?と色んな人を疑わずにはいられない展開にやっぱり一気読みでした。
同じ女性として、美希に理解できない部分もありましたが、みんな違う人間ですからね。
そこはスルーです。
まだ前作を読んでいない人は、ぜひそちらも読んでみてくださいね!
シリーズ順に読むと、第三作品目でぶっとびますから!
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前作の来迎会事件の首謀者の一人でもある元刑事球磨隆一が殺された。
後頭部を千枚通しで一突きされて。ポケットには鳥の羽も入っていた。
美希はその殺され方に、あの殺し屋「百舌」をどうしても思い出してしまう。
その後も連続するあの事件の関係元警察官の殺人事件。
美希は私立探偵となった大杉にも協力を仰ぎ、独自に犯人を追う。
次の狙いは大杉か、自分か。
なぜ百舌の殺害方法を模倣するのか。
ざっくりあらすじ(ネタバレあり)
百舌の復活
来迎会事件で裏を引いていた球磨隆一がその責任を取らされ警察をやめたあと、首の裏筋に千枚通しを突き立てられて殺害された。
そのさらに背後にいた民政党幹事長の馬渡はまだ健在のままだった。
その後、稜徳会病院で津城の手下を務めていた水島東七も千枚通しで殺害される。
水島は、警察を辞め、カジノバーの店長をしていた。
大杉は美希から話を聞き、カジノバーを調べる。
そこで、残間という新聞記者に出会う。残間は、元警察官が警察と癒着して違法なカジノバーを運営しているネタを追っていた。
また美希は、偶然電車で出会った同じ警察官である紋屋警部補に言い寄られ始める。
紋屋警部補はいたるところで美希に接触しようとするが、それを知った津城は紋屋警部補とは会わないように珍しく口を出してくる。
そんな横やりが入りながら、美希と大杉は調査を続け、次に狙われるのは稜徳会病院での陰謀事件の片棒を担ぎ、懲戒免職処分を受けて警察を辞めた栗山専一ではないかと予想をつけ、大杉がその所在を探る。
すると栗山は認知症を患い、完全介護の療養施設、さくら愛護園に入っているという。
実際栗山に会った大杉も、話も出来なくなった栗山を百舌が狙うことはないだろうと確信する。
そして自分たちの他に百舌に狙われそうな人間を思い出す。
それは、警視庁の捜査四課にいた三宅卓二警部補だった。
麻雀賭博の負けがかさんで笠井涼子から多額の借金をし、球磨に命じられてひき殺そうとした男だった。その後懲戒免職になり、暴力団に拾われて用心棒まがいのことをしているらしい。
大杉が三宅の居場所を突き止めたところ、あと一歩のところで百舌に先を越される。
三宅も首筋に千枚通しを突き付けられ殺されてしまった。
その後、大杉と美希は栗山に会いにさくら愛護園に向かうが、なんと心筋梗塞で死んだという。
すでに遺体は引き取られたというが、どことなく怪しい施設の責任者蓮見を問い詰めていると、そこに津城が現れた。
まさかの人物に唖然とする大杉と美希だった。
津城によると、栗山も百舌にやられたという。
三宅卓二が殺されたあとその足で百舌は栗山を殺しにきたようだった。
そして津城は、次に百舌のターゲットになるのは自分だろうという。
津城は一人で百舌との決着をつけるつもりで、誰にも行き先を告げず休暇を取る。
百舌との決戦
美希が、人事課のコネで調べてもらったところ、津城の行き先は佐賀県東松浦郡肥前町のようだった。
沖合にある鷲ノ島という小さな島のリゾート施設モンゴルランドに行くらしい。
美希と大杉も鷲ノ島へと向かう。
津城と同じモンゴルランドに宿泊しながら、二人は船にやってくるフェリーに怪しい人物が乗ってこないか見張る。
すると、残間が現れる。また、黒塗りのハイヤーも不釣り合いに現れる。
大杉と美希が別行動をしている間、ゲルに残った美希が百舌に襲われる。
部屋を現れ美希がいなくなったことに大杉は気付いたが、残間に助けを求めて、津城と何者かの密会の現場を押さえる。
美希はどこかのゲルに閉じ込められていたが自力で脱出。
その時部屋に入ってきた人物をスタンガンで気絶させる。それは残間だった。
大杉は津城の密会相手が馬渡の秘書松原であること、馬渡も島に来ていることを突き止める。
津城と馬渡の密会現場を隣の部屋から盗み聞きしていた。
津城は馬渡に治安警察庁設立の構想を諦めるように言う。
何も認めない馬渡に津城は畳みかける。
警察組織を二分すれば、治安警察庁は戦前の特高かゲシュタポ、ゲーペーウーのような存在になる。
それを見過ごすことはできない。茂田井を陰で操り、民主中道連合が倒れる前に治安警察庁を発足させて、しかるのちに政権を奪回しようと狙っている。
資金源についても、パチンコやカジノバーの業界から資金を吸い上げるシステムを馬渡はすでに構築している。
青山警察署生活安全課の紋屋警部補も馬渡の手先だという。
紋屋は管内のカジノバーとつるんで手入れの情報を流す代わりに、裏でカジノ税を取り立てていた。
その金は馬渡へと届けられる。紋屋は署の同僚や後輩などをカジノ賭博に誘い込み、警察官としてのモラルを低下される陰謀にも加担していた。
いざというときにはその連中を一網打尽にして刑事警察の評判を落とし、治安警察を分離独立させるための捨て石にしようとしていた。
そして、百舌の復活は津城が仕組んだものだった。
目的は馬渡に警告するため。
来迎会事件によって公安庁設置の陰謀が破れたと思ったら、今度は治安警察庁構想。
銃声が聞こえた。
大杉が部屋へ飛び込むと、民政党の幹事長馬渡がみじめに死んでいた。
そして倒れた津城の首筋に、千枚通しが突き立てられていた。
美希と大杉は津城が仕掛けたと思われるビデオカメラと残間が仕掛けた小型の録音機を回収する。
百舌の姿は小さくてその正体は確認出来なかったが、分析すれば手がかりがつかめそうだった。
その後、百舌を追って二手に分かれたが、またしても美希が百舌に襲われる。
その時美希は百舌の正体を知る。
百舌は紋屋警部補だった。
またしても美希を襲う紋屋警部補に、美希も必死の抵抗をみせる。
これは、読んでて信じられない作戦を美希が立てていました(笑)
ぜひ読んでほしいです。
絶対真似できない!笑
すんでのところで大杉が助けにくる。
一度はやられたに見えた百舌だったが、またしても復活し大杉を刺す。
大杉を殺されそうになり、美希は咄嗟に百舌が美希を襲っているときに床に突き刺していた
千枚通しを手に、百舌の喉ぼとけに突き立てる。
事件の真相
百舌を蘇らせたのは、津城警視正。
しかし紋屋警部補はその最大の敵、馬渡の手下。
実は、百舌は二人いた。
当初、津城はギャンブルの借金を世話になっている暴力団のカジノバーから強奪した三宅を脅し、栗山専一を使って百舌に仕立て上げた。
栗山は、認知症を装って自由に動けるようにさくら愛護園に拠点を作っていた。
三宅には、殺しを実行するだけの体力と、命令に従わざるをえない弱みがある。
金にも困っていた。
津城は三宅に球磨と水島を始末させた。
3人目の標的として、馬渡の手下であり、美希を自分側に取り込もうとしていた紋屋警部補をあげたが、三宅は返り討ちにあってしまった。
殺される前にすべてを白状させられ、栗山とその裏に津城警視正の存在を知った紋屋は、この島まで津城を追ってきたのではないか。
警察の闇
大杉は生死をさまよったが、何とか生還した。
病室には警察庁特別監察官室長で、津城と美希の上司だった稲垣がきており、2度目の事情聴取をしていた。
稲垣は、今回の事件について誰にも話さないようにと二人に念を押す。
そして、大杉が残間に託し、残間が県警に提出した証拠のビデオテープが、行方不明になっていた。
残間が持っていた預かり証は、すでに使われていない古い書式で、発行したとされる警察官は存在しない男だった。
稲垣は、津城がかつて頭部に銃弾を受け生死をさまよったせいで、後遺症が現れて精神に混乱をきたしたんだろうと決めつける。
馬渡の治安警察庁の構想も、稲垣は津城の妄想に過ぎない、具体的な証拠提出は一切なかったという。
そして、百舌の正体でもある紋屋警部補は、二週間ほど前に休暇届を出したまま、行方が知れなくなっているという。
モンゴルランドで美希に千枚通しを突き立てられた目出し帽の男は、死体を検案した監察医が間違って身元不明のまま火葬に回してしまい、遺骨はすでに市内の無縁墓地に埋葬されたという。
あの事件が闇に葬られようとしていた。
小言
いやーーーーー警察こわい!!!!!
もうそんなもんじゃなく、背筋がぞっとなるような幕の引き方でした。
もし本当に、こんなことが行われていたら。
警察への信頼は地に落ちるどころかマイナスぶっちぎりです。
実はあるのかな。。不安になる心配性です。
倉木がいなくなったことに耐えられなかったけど、またしても事件に巻き込まれ、百舌は誰?!で頭があっという間にいっぱいになりました。
個人的には残間と紋屋警部補が怪しすぎて最後までハラハラしてました。
残間?!ここまでにきて残間はやめて?!?!
警察を守るために稜徳会病院事件では倉木の頭に穴まで開けちゃう津城が、怖くも憎み切れない人物だったので、今作は悲しくて悲しくて。
馬渡との対峙では、津城がどれだけ日本、そして警察組織を守ろうとしているのかが伝わってきて、津城警視正の手下になりまああす!!と内心声を上げていたものでした。
津城がいなくなったら誰が警察組織を守るんか。。
私もたまに過激派なので、自分たちの政権を維持するために良からぬことを企む奴らは抹殺してしまえ、という津城の考えには概ね賛成です(爆)
立場が違えば見える世界も違うので、何が正しいのかは本当は判断出来ませんけどね。
津城さんがいなくなったの本当に大丈夫なのーーー?!という気持ちで、次回作を読みたいと思います!
一気読みさせちゃう先の読めなさ、さすが逢坂剛先生でした。
最後まで御覧いただきありがとうございました!
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