人気すぎて未読だった伊坂幸太郎。読み始めたら最後の徹夜本「ペッパーズ・ゴースト」ネタバレあらすじ

ミステリー
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ペッパーズ・ゴースト(伊坂幸太郎)



こんにちは、急遽七五三の写真を撮りに行きました、撮影は申し込みの2日後、みかんです。

自分の計画性の無さすごいな。。

旦那氏もよく付き合ってくれたな。


本日は、読むのが止まらないおすすめ小説を1冊紹介します。


伊坂幸太郎さんの「ペッパーズ・ゴースト」です。

超有名な作家さんながら、有名すぎて食わず嫌い?が発動して読んだことがありませんでした。

東野圭吾さんとか池井戸潤さんとかもあまり読んだことがありません。


もっと読んでおけばと思った作家さんの一人です。


忘れたくないほど面白いので、あらすじをネタバレも含めご紹介します。

まだ読まれたことがない人は、ネタバレ部分は読まないようにしてください。


絶対自分で読む方がおもしろいんで!!!!!!



他にも伊坂幸太郎さんの作品紹介しています↓

「オーデュボンの祈り」あらすじネタバレ有。伊坂幸太郎デビュー作。パズルのピースが揃っていく快感。


 

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あらすじ(ネタバレ無)



35歳の中学の国語教師、壇先生は、人の飛沫に感染すると翌日のその人の未来が瞬間的に見えるという能力を持っていた。

特に役に立ちもせず、自分の無力さを痛感する能力だった。

壇はある日、学校を休みがちな生徒、布藤鞠子から自作の小説を渡される。

それは、猫を虐待する動画配信者を支持していた通称「ネコジゴ」に復讐するロシアンブルとアメショーという二人の人物の復讐劇だった。




里見大地という生徒が新幹線で脱線事故にあう先行上映を見てしまった壇は、何とか理由を付けて乗る電車を変えさせ、その父親から感謝される。

どうしてもお礼がしたいと会うことを熱望されながらかわしていると、偶然その父親、里見八賢に出くわす。

里見八賢は、内閣府に所属する対テロ組織の人間だった。

新幹線の事故を予言したことから、テロを起こしたのが自分だと疑われているのではないかと焦った壇は、八賢に自分の能力について話す。

半信半疑ながらもまた次に会う約束をする二人。

しかし、八賢からの連絡は一向に来なかった。

息子の里見大地からも、父親が家に帰ってこず、連絡も取れないという。

不思議に思っているところに、「段田さんですか?」と八賢と同じ読書サークルだという庭野、野口勇人、成海彪子から連絡が来る。

3人によると、自分に何かあったときには、「段田さんに連絡してくれ」と壇の連絡先を渡されていたらしい。


なぜ連絡先はあっているのに名前が「段田」と違うのか?

まだ1度しか会っていない自分を紹介したのはなぜか?



事態は全く予想できない方向へ進んでいく。





そこがそう繋がるの?!?!と震え上がること間違いありません!

もう読んでいて「ひゃー!!」って言ったんじゃないかな、わたし。

ほんと面白いから未読の人読んでええええ。










結末までネタバレ有あらすじ



ネコジゴの話


壇の生徒、布藤鞠子が書いた小説。

悲観的で心配性なロシアンブルと、楽観的なアメショーの二人組が、猫を虐待された飼い主から大金で依頼され、ネコジゴ(猫を地獄に送る会)と呼ばれる虐待配信者の支持者に同じ仕打ちをしていくというストーリーだった。

罰森罰太郎というネコジゴの一人で富豪を襲撃したとき、別の人間に先を越され罰森罰太郎を誘拐されていた。

その後無事に戻ってきた罰森罰太郎を再度襲撃すると、前回誘拐されたときは、ネコジゴの仲間にある要求を突き付けられたという。

それは、自家用ジェットで何かを極秘に海外から運び込むというものだった。

ロシアンブルとアメショーはそんなのに興味ないと、猫がされたのと同じように罰森罰太郎に熱湯をかける。

そして二人はまた次の標的へと向かっていく。

罰森罰太郎を誘拐した犯人が乗っていた車から、猫の毛が発見された。

それは、黒のマンクスという非常に珍しい種類の猫だった。

ネコジゴなのに猫を飼っている?と思いながらも、珍しい猫を見たい気持ちもありその犯人探しへと向かう。





布藤の父親がけがをして入院したらしい。

壇はそれを布藤の友人である友沢笑里から聞く。

友沢は布藤を心配しているようで、「助けて」とメールがきたこともあったという。

すぐにはメッセージに気づけず、後々返信すると、「もう大丈夫」とのことで深堀出来なかったという。




読書サークルの正体




なぜか行方不明の八賢から「段田」として紹介された壇は、読書サークルのメンバーと会う。

そのサークルは、「カフェ・ダイヤモンド事件」という5年前におきたテロ事件の被害者遺族の集まりだった。

洋風創作料理店「カフェ・ダイヤモンド」に5人の男たちが猟銃を持ち立てこもり、29人が犠牲になった。

野口や成海は家族をそこで、庭野は野口の姉の婚約者だった。

八賢は少し違い、恩師をその事件で亡くしていたらしい。

その事件は、犯人を自爆に追い込んだ最後の一押しが、テレビ番組の司会者、マイク育馬と言われている。

生中継している際に、威張ることしか考えていないマイク育馬が、「建物の裏側に警察が入っていない?」と発言した。

怪しい行動はとらないと約束していた警察が裏切ったと思い、犯人は冷静な判断が出来なかった。

人質につけた爆弾を爆発させ、自分たちも死を選んだ。

マイク育馬は、一度も謝らず、自分の責任を認めなかった。法的には責任を追及できなかった。


サークルの人たちは、マイク育馬や犯人に復讐するという思いよりは、どうにでもなれ、どうでもよいという思いを抱えていた。

元小学校校長の羽田野が特に精神的な支えとなり、支えあっていた。


そんなサークルの一員である八賢がなぜ行方不明になったのか。

なぜ偽名を使ってまで自分をサークルメンバーに引き合わせたのか。

自分の能力を当てにしているのではないかと感じた壇は、サークルメンバーの野口と成海の先行上映を見ることを決める。

見えた映像は、トイレに監禁されてやつれた八賢の姿だった。

監禁しているのは野口のようで、もう一人ガタイのいい男がいた。



八賢はこれを自分に知らせるために、野口に段田を紹介したのだと気づいた壇は、どうにかして八賢を助けようと動き出す。

再度野口たちに接触した壇は、(その時は庭野もいた)話しているカフェで昔の教え子に遭遇してしまう。

自分のことをサークルメンバーの前で「壇先生」と呼ばれ、段田が偽名であることが、メンバーをだましていたことがばれてしまう。

しどろもどろになりながら家路につく。


数日後、壇は黒づくめの男たちに誘拐され、トイレに監禁される。

八賢と同じように。

そしてその監禁した男たちは、野口と、サークルのがたいのいい男、将五だった。

「しばらくここにいてもらう」と野口に言い残されて壇は一人取り残される。

八賢も同じ場所に監禁されているのではないかと大声で呼ぶも返事はない。

孤独と恐怖に押しつぶされそうになっていた。




壇は、不定期に食事を運んできてくれる機会を利用して、将五の先行上映を見る。

そこでは、10人前後の人間が話し合っていた。

野口や将五、庭野に成海もいる。

クリニックの待合室を人質エリアにするという。

爆弾や縛るという言葉も飛び出していた。それはさながらテロの計画を練っている様子だった。

野口にその件を話し、やめるように、自分を解放するように嘆願するも「俺たちはすべてを終わらせたいだけだ」と聞き入れてもらえなかった。

絶望に打ちひしがれていたところ、玄関のインターホンがなる。




現れたのは、「はい、こんにちは。ネコジゴハンターです。ハラショー。アメショー、松尾芭蕉」という二人の男だった。

布藤鞠子の書く小説に出てくる二人だった。


ここです!!ここ!!!!

まさかの!!!!

小説の登場人物が現実に現れた!!!!!

え、どういうこと????と壇と同じく私の頭もまともに機能しなくなりました。

しびれます。





ネコジゴハンターと壇先生



ネコジゴハンターの二人は、ネコジゴだった野口に復讐するために探していた。

罰森罰太郎を誘拐した二人組は野口だった。

何が現実か分からないながらも、野口がテロを起こそうとしている!止めたい!という思いで、壇はネコジゴハンターとともに行動することになる。

ネコジゴハンターの二人は、ただ野口を探し出したいだけ。

先行上映を使って、テロ現場となるクリニックを見つけ出した3人は、読書サークルのメンバーに見つかって捕まってしまう。

クリニック内には、人質とされる人たちが爆弾を巻き付けられていた。

突如拳銃を手にした野口と将五、さらに2人がクリニックを飛び出していく。

それを成海と壇、ネコジゴが追う。

クリニックのテロは結果起きてしまい、爆発で庭野も人質も死んでしまった。

色々な状況から、4人はマイク育馬を狙うつもりではないかと予測し、その所在地に向かう。

ご丁寧にマイク育馬は野球場で野球観戦をしている様子をSNSにあげていた。


野球場でマイク育馬、そして野口たちを探す壇たち。

先行上映では、マイク育馬とともに倒れこむ自分の姿が見えていた。

自分も撃たれて死ぬのでは、という恐怖に襲われながらも探し続ける。




そして見つける。



野口がマイク育馬を拳銃で撃とうとしていた。

ネコジゴハンターの二人の活躍もあり、マイク育馬も壇も撃たれることはなかった。
(ロシアンブルが負傷。しかし騒ぎの中でアメショーとともに姿を消す)

動転したマイク育馬は、戦いのさなか落ちた拳銃を野口に突きつけ、その姿がその後強く非難されることになる。

野口たちは逮捕される。


なぜテロと起こさないといけなかったのか、成海に壇が尋ねる。

そうしたかったからだという。

庭野も人質も、どこかで終わりにしたかった。

辛い人生がこのまま永遠と続くのかと思うと何かを残して終わらせたかった。

野口たち4人だけは、マイク育馬への復讐を諦められなかった。


壇は庭野たちは生きているのでは?テロを起こして今後同じようなことが起こらないようなみせしめとして世間に示したかっただけでは?

警察にそのように要求して、今は別の人間としてどこかで生きているのでは?そう思いたかった。


成海は何も言わなかった。





八賢は野口が所有する別の家のトイレで無事に発見される。





なぜ小説の登場人物が実際に現れたのか



一番しびれた部分です。

こんな小説読んだの初めてでした。


布藤がネコジゴを小説にかけたのは、布藤の父親がネコジゴで、自宅にネコジゴハンターの二人が現れたときに鞠子もいて3人の話を聞いていたからだった。

どこかに隠れていたのでハンターの二人には気づかれなかったが、父親が攻撃されると分かり、友人の友沢に「助けて」とメッセージを送ったのだった。


なるほどー!!!!!と!

ちょっとなさそうな話が現実だったんですね。。




小言



いかがでしたでしょうか。

だいぶがっさりとした紹介なので、本当に本を読んでほしい、そしてこの面白さを体感してほしいです。

布藤の小説であるロシアンブルとアメショーが壇に出会ったときは興奮がMAXになりました。

実在するんかーい!

もうどこが現実なのか分からなくなるけど、この二人組、大好きです。

テロに対する遺族の気持ちや、マイク育馬への腹立たしい思いなど、現実にも感じていることに重なる部分もあって、現代人の気持ちをうまく掴んでいるなぁと。

私だったらマイク育馬殺したくなる!

最後はすっきりさせてもらえてよかったです。

最近すっきりしない小説も多いから。。メンタル弱いからそういうのだめ。。


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