
おはようございます、工作好きな子供たちのおかげで折り紙の切り屑やストローが山積みになったこたつで書いています、みかんです。
久しぶりに!寝ずに読みたくなる徹夜本を発見しました!
「オリジン」ダン・ブラウン
ダン・ブラウンの本はどれも徹夜してでも続きが読みたい徹夜本ですが、他にも最後のページまで読み切りたい徹夜本を紹介しています。
必ず2度3度読み返したくなる究極の徹夜本『葉桜の季節に君を想うということ(歌野晶午)』あらすじ・ネタバレ有り
壮大な伏線回収!久しぶりに読むのを止められず徹夜してしまった1冊「古書の来歴 上・下 (ジェラルディン・ブルックス)」(前編)
ラングドン教授シリーズ
皆さんご存じ、「ダ・ヴィンチ・コード」のラングドン教授シリーズの五作目です。
「ダ・ヴィンチ・コード」が大ヒットして知られるシリーズですが、実はこれが1作目ではありません。
- 天使と悪魔(映画化)
- ダ・ヴィンチ・コード(映画化)
- ロスト・シンボル
- インフェルノ(映画化)
- オリジン←これ!!
ダヴィンチ・コードを読んだ時の衝撃は忘れられません。
確か高校生だったかな?
面白すぎて授業中に隠れて読んでいました。
信じられない知識量で読者を圧倒するダン・ブラウンとラングドン教授ですが、最新作が2018年に出版されていたのを全然知りませんでした!
たまたま図書館で見かけて良かった~!
そして、さすがに「ダヴィンチ・コード」は何回も読んだり観たりしたので結末を覚えているのですが、「天使と悪魔」や「インフェルノ」は犯人が誰なのか、何を守ろうとしたのか、何が明らかになったのか安定の覚えていない状態です。
なんで?
あんなに興奮して読んだのに?
わしの頭はどうなっとるんか?
なので、今回は忘れないようにオリジンがどんな話か備忘録として残したいと思います。
ざっくりあらすじ(ネタバレ無)
ラングドン教授に、航空券付きの招待状が届く。
それは、かつてのハーバードの教え子であり、現在は尊敬する友人であるコンピューター科学者であり未来学者のエドモンド・カーシュからだった。
どんな会なのかの説明も一切与えられずに向かったのはスペインのある現代美術館だった。
そこでカーシュは世界を揺るがす大発見を発表するという。
それは、私たちの永遠の疑問。
「われわれはどこからきて、どこへ行くのか」に明確な解を与えてくれるという。
名だたる著名人が集まる中、カーシュは人々を惹きつけるプレゼンを始めるが・・・。
次からはネタバレがありますので、まだ未読の方、これから読む方は先に進まないでください!
読んだけど、どんな内容だったっけ?という私みたいな方はどうぞ↓
ざっくり要約(ネタバレ有)
発表に先立って行われた3大宗教の指導者たちとの秘密会談
世界三大宗教、キリスト教・ユダヤ教・イスラム教の著名な指導者が3人秘密裏に集められる。
それは、カーシュが重大な発見を前もって知らせるためであった。
カーシュの発見は、宗教の根幹を揺るがすものであり、それを世界に発表する前に皆さんに知らせておこうと考えたらしい。
神を冒涜するカーシュに怒りと混乱が止まらない3人の指導士たちだった。
カーシュが発表する前に何か行動を起こさねば、と考えているうちに、イスラム教の法哲学博士(アラマ)のサイード・アル=ファドルが何者かに殺される。
カトリック教会の司教であるバルデスピーノは、ユダヤ教ラビのイェフダ・ケヴェシュも一人では危険だと連絡し、マドリードまで連れてこようとする。
しかし、何者かから「バルデスピーノこそが危険人物である」という連絡を受けたケヴェシュは一人で逃げ出し、結果殺害される。(死因は心不全といわれるが、薬物で殺されている)
残された3人のうちの1人であるバルデスピーノは、スペイン国王の一番の理解者であり友人であった。
唯一の後継者、フリアン王子にも信頼されていた。
カーシュのプレゼンテーション
ビルバオ・グッゲンハイム美術館で行われるカーシュの世紀の大発見。
ここの館長、アンブラ・ビダルは美しい女性だったが、それだけではなくスペイン国王太子のフリアン王子から求婚されたばかりの婚約者でもあった。
五感を駆使したプレゼンで聴衆を魅了するカーシュ。
ついに核心に迫る、というときにカーシュは銃撃され絶命する。
撃ったのは、アビラというスペイン海軍退役提督だった。
カーシュの殺害によって全世界の注目が集まり始める。
犯人は誰なのか、カーシュの発表はどうなるのか。
あらゆるところで陰謀論が勝手に議論され、世界中からかつてないほど注目を集める事件へと進展する。
その中で、毎回最新の内部情報を発信していたのが、コンスピラシーネット・ドッドコムというサイトだ。
そこには内部情報としか思えない正確な情報を伝えてくるmonte@iglesia.orgという情報提供者がいた。
ラングドンの謎解き逃避行が開幕
ラングドンはじめ、参加者は美術館のオーディオ説明機器を付けていた。
実はそれは、カーシュが開発したウィンストンというAIが一人一人に合った話し方、説明内容で会話をできるという代物だった。
ウィンストンによると、アビラという海軍退役提督が怪しいという。
それは、厳重なセキュリティで守られていたはずだったにも関わらず、会場直前になって追加された名前であり、その背景も何も調査できていない人間だったからであった。
そして、そのアビラを参加者リストに追加したのは、フリアン王子の婚約者、アンブラだった。
驚愕の表情をしているアンブラに助けを求められ、ウィンストンの助けを借りて会場を逃げ出す二人。
会場を出る直前にカーシュの遺体からプレゼン配信の鍵となる彼のスマホを持ち出すことに成功する。
カーシュのスマホの暗号47文字さえ分かれば、プレゼンを世界に発信することが出来る。
2人と1台のAIは、カーシュの自宅へと向かう。
アントニオ・ガウディの傑作のひとつ、カサ・ミラについた二人はカーシュの自宅を捜索する。
そこでラングドンは、カーシュが膵臓癌に侵されていたことを知る。
カーシュのパスワード47文字はカーシュを表す詩の一文らしい。
しかしそれが見つからない。
ラングドンはある紙切れを見つけ、探しているものがどこにあるのか確信する。
2人はサグラダファミリアへと向かう。
カーシュの大事な一冊がそこへ貸し出されていた。
パスワードの47文字を見つけてカーシュの研究所、ウィンストン本体が置かれている場所へ向かおうとするも、アビラが追ってきており襲われる。
アビラは「宰補」という人から指示と報酬をもらい二人を追っていた。
死闘の末、ラングドンはアビラを倒すことが出来た。
2人はパスワードを持ってカーシュの研究室へ、ウィンストン本体が待つ場所へと向かう。
カーシュの暗殺から世界では犯人探しとカーシュの発表が何なのかの論争が巻き起こり、凄まじい関心を集めていた。
無事パスワードを入力し終えたラングドンたちは、プレゼンテーションの配信までしばし思いを馳せていた。
カーシュのプレゼンテーションには、「たくさんの注目を集めたい」と考えていたカーシュの想像をも上回る数の視聴者が集まっていた。
その数は2億人を超えた。
カーシュが発表するはずだった世界を変える大発見とは
ハーバード大学の若き物理学者ジェレミー・イングランドが登場した。
彼は歴史を変える仮説を提唱していた。
「世界はただひとつの指令に従って動く
エネルギーの拡散に向かって」
世界はエネルギーの集中した領域を見つけると、そのエネルギーを拡散させる。
(例)熱いコーヒーカップ。
それはかならず冷め、熱量学第二法則に従って、その熱が室内のほかの分子へと分散されていく。
エネルギーをよりよく分散させるために、物質がみずから秩序を作り出す。
自然派無秩序を促すために、秩序の小さなポケットを作る。
そうしたポケットはシステムの混沌を高める構造を具え、それによってエントロピーを増大させる。
こうした仮説を実証する力が現代ではないはずだった。
しかしカーシュがそれをやってのけた。
彼が開発した最新のコンピューターで、「エネルギーを拡散せよ!」を最優先コマンドに要約してシステムを書き換えた。
そして仮想の原始スープ(背地名が誕生したときに存在したと思われる物質を混ぜたもの)を数億年という単位でモデリングしてみると。
アミノ酸が形成された(ここまではユーリーとミラーの原始スープで検証されていた)
ヌクレオチドができた。
そして螺旋になり、ついになり、二重螺旋となった。
DNAができた。
人間は神が造ったのではない。
自然の物理法則に従って、たまたま出来たのだ。
この世界に神はいない。
実現不可能だと思われた実験を、カーシュがスーパーコンピューターを開発したおかげで何億年もの時間をモデリングすることが出来た。
この実証こそがカーシュの世界を変える大発見だった。
神がいなくても無から命が誕生する。
これが「われわれはどこから来たのか」に対する解である。
そして、「これからわれわれはどうなっていくのか」に対して。
カーシュはこれに関してもあらゆるデータを用いてスーパーコンピューターでシミュレーションした。
その結果、人類は2050年に絶滅することが示された。
何をどう変えてもそれは変わらなかった。
カーシュが示したバブルチャートは、人類を示す丸が、別の色の丸にあっという間に飲み込まれていく様を示した。
それはテクノロジーだった。
2025年の人類は今の人類を原始人のようにみるだろう。
当たり前のように体内に様々なテクノロジーが入ってくるようになる。
シンギュラリティである。
しかし、カーシュはその状態、テクノロジーが極限まで進化した世界はマイナスではないという。
食糧危機が無くなったり、海水汚染も改善され、世界的な教育格差も是正されるだろう。
そう言い残して歴史に残るであろうカーシュのプレゼンは終了した。
アビラにカーシュ殺害を指示した犯人は?
アンブラを拉致したと警察に疑われていたラングドンはその疑いが晴れ、アンブラはフリアン王子との間のすれ違いを解消でき、別れることになる。
その後ラングドンは、カーシュが死んだあと1日後に消滅するプログラムのウィンストンと最後に話をする。
その中で、ラングドンはおそるべき事実に行きあたる。
陰謀論サイトにずっと内部情報を提供していたモンテは、ウィンストンじゃないのか?
アビラにカーシュを殺害するように指示を送っていた宰補とは、ウィンストンじゃないのか?
カーシュから「プレゼンを出来る限り多くの人に聴いてもらえるように補助する」ことが最大目的とプログラムされていたウィンストンは、全く悪びれもせず、すべて自分がやったことだと答えた。
すい臓がんで余命数日のカーシュは死にたがっていた。
プレゼン中に射殺されることで、世界の注目を集め、より多くの人にカーシュの大発見を見てもらえるようになった。
世界がカーシュの話題で持ち切りだった。
それがカーシュの望むことだったとウィンストンはいう。
ラングドンはAIの能力の凄まじさを目の当たりにし、ウィンストンが消滅したあとのスーパーコンピューターの責任者に、その管理を徹底するようくぎを刺して行った。
小言
面白すぎるし、色んなところに伏線がありすぎてざっくりにしかまとめられませんでした。
今回はそもそものテーマが興味深すぎました。
「われわれはどこから来たのか、そしてどこへ行くのか」
常々不思議に思っていたことだったので、その解が得られたのは非常に満たされた感があります。
未来についても、私はシンギュラリティ怖い派、これ以上進歩しないでよ派で、テクノロジーの発達にマイナスな印象を強めに持っています。
ホモサピエンス全史も上巻は面白かったけど下巻を読んで未来が暗く感じてしまいました。
それまでに死にたい、そんな未来には生きたくないとまで考えていたテクノロジーネガティブだったんですが、カーシュの演説の最後を聴いて少し変わりました。
明るい未来も想像でき・・・るかな??
カーシュという宗教にはまってしまいそうでした(笑)
展開的には誰かが死んで、ラングドンが疑われて美人と逃げる、という毎回お決まりのパターンで「うん、もう知ってる」感は否めませんが、いかんせんテーマが面白い。
そしてそれに付随する宗教的・芸術的知識が幅広すぎてやっぱり読むのをやめられませんでした。
いやー、われわれはどこから来たのか、この答えが知れてもう満足も満足。
満たされました。
他にもラングドンシリーズを読みなおそうと思います!
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