
こんにちは、サンタ業務遂行中みかんです。
息子のものは揃ったんだけど、娘の分がまさかの売り切れで焦っております。
本日は、2014年にドラマ化もされていた森博嗣先生の「すべてがFになる」のご紹介です。
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「すべてがFになる」森博嗣
14歳のときに両親殺害の罪に問われた天才工学博士、真賀田四季(女性)
彼女は外界との交流を一切遮断し、孤島の研究施設に閉じこもっていた。
彼女に興味を持ったお嬢様西之園萌絵(計算に関しては天才的)と、萌絵が所属する大学の工学部助教授、犀川創平は、その研究室がある孤島へゼミ旅行を実施。(お嬢様萌絵の人脈により)
どうしても天才に会いたい二人は研究室に出向くがそこでウェディングドレスを着た女の死体に遭遇する。
固く閉ざされたはずの真賀田博士の部屋に残されていたコンピュータには、「すべてがFになる」という意味不明の言葉が残されていた。
ここからはネタバレになります。
読んだはずなのにトリックや動機を忘れた!といつもなってしまうので書き留めておきます。
未読の方は、絶対にご自身で読んだ方が楽しいので!ネタバレは読まないで!
ざっくりあらすじ(ネタバレあり)
西之園萌絵は超がつくほどお嬢様。
両親を飛行機事故で亡くす。親戚には県警のトップに知事夫人などおりその伝手で以前真賀田博士との面会が実現した。
彼女に会いたかったのは、両親を殺害した件について知りたかったから?
この時も面会は画面越し。
それからしばらく経ち、大学のゼミ旅行を真賀田博士のいる孤島にすることを決めたのも萌絵。
工学部助教授である犀川も真賀田博士に会いたいだろうと半ば無理やり研究所に連れていく。
主な登場人物
真賀田四季:天才プログラマ。14歳の頃両親を殺害した罪に問われるも現在研究所に隔離中
進藤 清二:真賀田研究所の所長。四季の叔父
山根 幸宏:真賀田研究所の副所長。犀川、萌絵の面倒を見てくれる
弓永 富彦:医師
水谷 主税:主任プログラマ
島田 文子:プログラマ
望月 俊樹:警備員
長谷部 聡:警備員
真賀田博士の父は工学博士、母は言語学者だったが、四季が14歳の時に彼女によって殺害されたとされている。
四季は多重人格だといい、栗本基志雄、佐々木栖麻、真賀田道流という3つの人格が確認されている。
3つの事件が発生
山根に案内されて研究所で過ごすことになった犀川と萌絵だったが、真賀田博士が数日前から音信不通になり、部屋の扉も開かなくなっていると聞き、真賀田博士の部屋前まで行く。
そこには山根や水谷など他の研究員もいた。
やがてシステムが正常に作動し真賀田博士の部屋のドアが開くと、中からすーっと何かが出てくる。
それは、P1というワゴン型ロボットに乗せられたウエディングドレス姿の真賀田博士の死体だった。
彼女は両腕、両脚を切断されていた。
その部屋には誰も入った形跡はない。
完全な密室だった。
部屋のパソコンのディスプレイには、「すべてがFになる」と謎の言葉が残されていた。
その後、システム異常で外部に連絡が取れなくなった原因を調べようと、事情を知っている研究員でプログラムを調べなおしていく。
外出していた研究所の所長進藤が、四季の妹だという女性、未来を連れて自家用ヘリで戻ってきた。
四季死亡の状況にショックを受けた四季の妹をフォローしつつ、事態改善に動くが、その進藤がヘリで刺されて死亡する。
その後引き続き研究員たちがシステムの復旧に努める中、萌絵と犀川が世話になった副所長の山根までが自室で刺されて死亡するという事態に。
研究所での殺人が3つとなる。
警察も到着し、システムも復旧するが謎は残ったままだった。
密室殺人のトリックとその動機
真賀田博士の部屋の出入りは監視カメラでも随時録画されており、人の出入りがあった形跡はゼロ。
博士の必要なものは中身を警備員がチェックし部屋に通していた。
博士の部屋の廃棄物は部屋の中から直接ベルトコンベヤーに載せて焼却施設へと送られていた。
犀川と萌絵は関係者に話を聞いたり施設を調べて真相と思われるものにたどり着く。
誰も入ることのできない部屋。
そこから犯人は元から中にいた、と考える。
1人目の被害者とされるウエディングドレス姿の女性は、真賀田博士ではなく、その娘だった。
14歳で両親を殺害し、その後この研究室で外界からの接触を断った真賀田博士。
実はその時にはすでに妊娠していた。
その相手は叔父である進藤清二だった。
隔離された部屋で内密に女児を出産。
真賀田博士の両親を殺害したのも、ナイフを手にした四季を人形のように操った進藤所長だった。
彼女の子供は15より大きな数字を教えてもらわなかった。
人間は15年しか生きられないと教えられていた。
14歳になったら両親を殺す。母親がそうしたように。
しかし真賀田博士の予定は狂う。
彼女の娘は彼女と違い、天才ではなかった。
娘は母親を殺害することが出来なかった。
7年前にプログラムした日は迫っている。
そこで真賀田博士は、娘の殺害を決意した。
萌絵が画面越しに面会したのも娘。
14歳で時が止まったかのように見せるため、娘に自分の代わりをさせていた。
娘を殺害、ワゴン型ロボットに乗せ部屋の前にいる者たちの視線をそちらに集中させている隙に
部屋から抜け出した。
監視カメラにその姿が映っていなかったのは、7年前に自らが開発した管理システムにトロイの木馬のようなプログラムを隠しており、それがその日のある時間だけ止まるようにしていたからだった。
真賀田博士の部屋のドアが一時的に開かなくなったのもそのせいだった。
彼女は部屋から抜け出た後、進藤所長を殺害。そしてその後システムに隠されたトロイの木馬に気づいたとされる山根を殺害。
その間どこを探しても怪しい人物はいなかった。
どこにいたのか。
真賀田博士は妹の未来として事件後も研究所の中にいたのだった。
おそらく進藤所長は自分が殺害されることは分かっていなかったにしても真賀田博士に協力する立場だった。
進藤所長が個人所有のヘリを趣味としていたのは、無線機で部屋に隔離されている真賀田博士と内密に会話が出来る唯一の場所だったから。
未来として研究所にいた真賀田博士は、犀川のゼミ生に混じって迎えに来た船に乗り、すでにどこかへ姿を消していた。
「すべてがFになる」のFとは?
Fとは、フィフティーンのこと。
真賀田博士が作ったシステム、レッドマジック自身がトロイの木馬だったわけだが、そのプログラムの中で時間をカウントしている変数はインティジャ、つまり整数型。
プログラマは16進法で表記する。その16進法では、一桁の数字が15まである。
普通の整数の場合、16進法で4桁、16の4乗までの数が使える。つまり65536
10進法でいう15のことを、16進法ではFと表記する。
10進法の9と同じように、Fは16進法の一番大きな一桁の数。
10進法の65535という単精度型整数の最大値は、16進法で表記すると、FFFF
つまり4桁で一番大きな数になる。
0000からカウントを始めてすべての桁がFになるまで数える、それが真賀田博士の時限装置だった。
少なくとも、今回の事件を七年以上前から予定していた。
真賀田博士の部屋からはシステムには手が出せない。
でもそのシステムを開発するときには博士が関わっていた。
彼女はシステムを作ったとき、65535時間前に今回の事件をスタートさせていた。
小言
どんなものか!と期待が大きすぎたのか、思っていたほどではという個人的な感想です。
「ページを捲る手が止まらない!」とはなりませんでした。
登場人物はキャラ立ちしていて容易に想像しやすかったものの、読むのが乗ってくるまでに時間がかかりました。
久しぶりの密室殺人!トリック!とわくわくはしました。
犯人が天才、という超特殊な設定だからこそなせるトリックでした。
こう自分にはまるもの、はまらないものの違いがまだ自分でも分かっていません。
ちなみに私が「続きが気になって眠れん!」となった本はダントツで「ジェノサイド」です。
高野和明先生の傑作小説。もうマイベスト小説。
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