最後に裏切られる!屍人荘シリーズ第2弾「魔眼の匣の殺人」あらすじ紹介ネタバレ有

ミステリー
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魔眼の匣の殺人



こんにちは、最近新しい推しが出来そう、みかんです。
FP3級の勉強もしないといけないのについついスマホを触ってしまいます。。

本日は最初は邪道だと思っていたけれどいつの間にかどはまっていた屍人荘シリーズの第二弾をご紹介します!

ちなみに驚愕の展開、第一弾はこちら↓
予想出来ない展開!散りばめられた伏線!「屍人荘の殺人」ネタバレあらすじ。裏切られるのが快感



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ざっくりあらすじ(ネタバレ無し)




屍人荘で明智を失った葉村は剣崎と二人でミステリ愛好会を続けていた。

剣崎は、人里離れた場所に隠されるようにあるという班目機関の研究施設に向かうことに。
葉村はその変化を掴み剣崎と共に向かう。

バスで好見へ向かった剣崎と葉村は高校生の不思議な男女二人組に出会う。

剣崎が掴んだ情報から好見という山奥の村に到着すると、そこには住人が一人もいなかった。

他にも好見を訪れていた数人と出会い、好見の奥、真雁地区へと向かう葉村たち。

そこにはあまりにも非現実的な無機質な直方体の建物があり、
「サキミ様」と呼ばれる不思議な能力を持った老婆がいた。

サキミは予言していた。

『11月の最後の二日間、好見で男女二人ずつが死ぬ』



葉村と剣崎を襲うサキミの予言とは。




ざっくりあらすじ(ネタバレ有り)



登場人物


・葉村 譲  :神紅大学経済学部1回生。ミステリ愛好会会長
・剣崎比留子 :神紅大学文学部2回生。事件を引き寄せる不思議な体質
・十色真理絵 :高校二年生。未来を見通す絵を描く予知能力者
・茎沢 忍  :高校一年生。十色の後輩でその能力の信奉者
・王寺貴士  :容姿端麗で物腰柔らかな会社員。ツーリング中にガス欠で好見を訪問
・朱鷺野秋子 :真っ赤な出で立ちの元好見の住人
・師々田厳雄 :気難しい社会学教授。里帰りの帰りに車が故障し好見に立ち寄る
・師々田純  :厳雄の息子。小学生
・神服奉子  :サキミに仕える好見の住人
・サキミ   :未来を見通す予言者。班目機関の被験者
・臼井頼太  :月刊「アトランティス」の記者


班目機関の元研究施設



剣崎が得た情報では、好見という地区に以前班目機関の研究施設があったらしい。
山奥に隠されたその研究室では、いわゆる超能力を持つとされた人々が集められ、その能力の
研究が行われていた。

訪れた好見には、住人が一人もいなかった。
そこで出会った王寺、師々田親子、朱鷺村と、好見のさらにおく、真雁という地区へと向かう。
その真雁こそ、班目機関の研究室があった場所であった。

その異質な四角い箱のような建物には、好見の住人が恐れていたという予言者サキミ、その奉公人である神服、ミステリー雑誌の記者臼井がいた。

臼井は、「月刊アトランティス」編集部にサキミや予言の情報が届いたことで真雁にやってきていた。

そこで葉村たちは、好見に人がいない理由を知る。

それは、サキミが「11月の最後の2日間、好見で男女二人ずつが死ぬ」と予言していたからだった。

サキミの予言を信じる好見の人間たちは、死なないようにその二日間村の外へと逃げていた。

葉村たちはその二日間に好見を訪れてしまったのだった。


4人の死者



1人目の死者


誰も予言を信じていなかった当初、真雁と好見をつなぐ唯一の橋が燃やされて焼け落ちてしまう。

その様子を観に行っていたとき、地震が起こり、地滑りに巻き込まれて臼井が死んでしまう。
本当に人が死んだことで、サキミの予言を信じ始める者たち。

橋の崩落の様子や、地震による地滑りなどを予言しその絵を描いていた十色が怪しまれてしまう。
彼女は幼いころから災害や事件などの直後の様子を予知してしまう体質であった。

悩んだ彼女がある日亡くなった祖父の家を整理していると、手帳が見つかる。

その中には、祖父が班目機関の研究者であり、サキミの予言が百発百中であること、その能力が隔世遺伝する確率が高いことなどが書かれていた。
また、祖父とサキミが男女の中であり、祖父はサキミとの子供を連れて研究所を後にしたことが書かれていた。


十色は、サキミは自分の祖母なのではないかと考え真雁を訪れたのだった。


2人目の死者?



十色はサキミに疑問をぶつけるも、サキミからは否定されてしまう。

その後、サキミは毒を盛られて危険な状態になる。
サキミの部屋は密室であり、その部屋の前には赤い花がわざわざ散りばめられていた。

その直前、十色は人の周りに赤い花が散らばっている絵を描いていた。
犯人しかその様子を知りえないのではないか、と疑われ始めた十色は話し合いで隔離されることに。

それぞれのアリバイを考えると、
サキミの湯飲みに毒を入れるチャンスがあったのは葉村、剣崎、十色、神服、サキミ自身
十色の絵を見てから廊下に花を撒けたのは王寺と純。
両方をこなすことが出来る人物がいなかった。

ミッシングリンクを探すため、十色とサキミ、その看病をしている神服以外でそれぞれの生い立ちやここまで来た理由を話すことに。

もうじき日付が変わるころ、神服が「事務室の散弾銃がない!ロッカーが壊されている!」と叫んだ。
この散弾銃は、真雁では熊も出るのでその対策用に神服が所持していたものだった。
食堂にいる葉村たちは誰も持っていない。

十色だ!と弾かれたように食堂を飛び出し十色の部屋へ向かう。

施錠されたはずの扉が開き、中には散弾銃と胸に大穴を開けて仰向けに倒れた十色がいた。


3人目の死者



無残な十色の姿に気をおかしくした茎沢は、「先輩を一人にしたお前らのせいだ」と外へと駆けていく。

誰が十色を撃ち殺したのか。


基本的に全員が食堂、もしくはその前のサキミの部屋にいた。
席を立ったのは、茎沢、王寺、朱鷺野、師々田親子。また銃が無くなっているのに気付いた神服。

朱鷺野は「自分がトイレに行ったときにはロッカーには鍵がかかっていた」という。

また、朱鷺野と神服は席を立ったのが約5分。
それに対し、男性陣は10~15分ほどだった。

ロッカーの鍵を壊し散弾銃で十色を殺害しその部屋を荒らすには、5分では短すぎる。

そこで、共犯の可能性も出てきた。
誰と誰が組んでいるのか、何を思っての犯行なのか。

そのとき神服がいう。
「サキミ様が男女二人ずつが死ぬと予言している。同性の人間が二人死ねば自分は助かると考えたとしても不思議ではない」

疑心暗鬼になる面々。

翌日の朝、剣崎が消えた。

建物裏に続いた足跡近くには剣崎のストールが落ちており、その先は滝壺。
そして剣崎のスニーカーが岩に落ちていた。

十色と剣崎が死ねば、女性に関しては予言が成立したことになり朱鷺野と神服、サキミは安全ということになる。
剣崎は、十色の死に責任を感じ、自殺ではなく自己犠牲を選んだのか?

そんなわけなーい!剣崎ちゃんと生きてます!良かった♪

葉村が部屋に戻るとそこには剣崎がいた。
自殺は自作自演だった。

最初はサキミの予言を誰も信じていなかった。
臼井は事故だし、サキミが狙われたのも脅迫者の個人的な恨みによる犯行だと思われた。
しかし、初対面の十色が殺されたことで事態が変わる。
誰もが、死の予言から逃れるという動機が浮上したことで、自分が殺される危険を意識し始めた。

そこで剣崎が先手を打った。

2人の犯人が協力していた場合、十色が殺されたことで男性2人の組み合わせは除外できる。
女性2人の場合、十色が死に、剣崎が自殺偽装したのでもう殺人が起きる危険はない。
男女1人ずつの場合、男性はまだ臼井さんしか死んでいないから、もう一人の犠牲が出る可能性がある。

この場合、男性は同性同士の警戒心が高まり、男の犯人が殺人を実行することは難しくなった。
代わりに女の犯人に手を下してほしくても、殺人の罪を一人分多く背負ってくれるとは考えにくい。

しかしそもそもどのように共犯関係を作ったのか?




その後葉村はサキミと面会する。
サキミは十色の祖母であるという。数十年経ってから、ふと十色博士や娘がどうしているのかが気になり、今は亡き朱鷺野の父親に金を渡して探偵に頼んでもらい十色の居場所を突き止めた。
そこで孫の存在に気付いたという。

その後、サキミの部屋を調べていた葉村は、箪笥の後ろから白い粉のようなものを見つける。
サキミは自殺なのか、他殺なのか。


予言の日が終わるまで残り9時間になった午後3時頃。

女性の叫び声が聞こえて部屋を出ると、廊下は真っ暗だった。
するとそこには頭から白頭巾のようなものを被った白装束が手に長い槍のようなものを持って立っていた。
後を追うと朱鷺野の部屋の前まで濡れた足跡が残っていた。

扉には鍵がかかっておらず、中を見ると朱鷺野が頭から血を流して倒れていた。
傍らには白装束が残されていた。

朱鷺野の部屋で呆然としているときに、純がいなくなっているのに気付く。

剣崎を探しに行ったに違いない!と外へ向かうと泣きじゃくる純と、獣に全身を喰いちぎられた茎沢の遺体が発見された。

茎沢の遺体が発見されるのと同時に、死んだと思っていた剣崎が目の前に現れたことで驚愕する面々。

剣崎の謎解きが始まる。



事件の真相




十色が殺された部屋の時計はめちゃくちゃに破壊されていた。
それは、犯人の手がかりを示す何かが残されていたから。

時計は針まで折られていた。文字盤には着弾の痕はない、十色の背中を抜けた弾丸は、壁にも天井にも文字盤にも当たらなかった。その上で犯人が時計を破壊する理由とは?

弾丸は、長針と短針がちょうど重なったときに命中し、両方を折った。
つまり犯行時刻は二本の針が重なる時刻。
10時54分。この時間にアリバイが無いのは、王寺だけだった。

王寺が十色を殺害したとすると、もう一人の共犯は朱鷺野になる。
王寺のあとで食堂を出た時に、ロッカーに異変がなかったと嘘の証言をしていたからだ。


ではどうやって王寺は朱鷺野と共犯関係になったのか?


王寺はサキミに毒を盛った犯人が朱鷺野だと考え、脅迫した。
しかし朱鷺野は犯人ではなかった。
逆に弱みを握られた形になった王寺だったが、サキミの予言を強く信じていた朱鷺野には渡りに船だった。
死ぬのは自分かも知れない、と恐れていた朱鷺野は自分以外を消すことで生き残ろうとした。

王寺と朱鷺野は交換殺人をしようとしていた。
予言から逃れるための殺人なら、異性から狙われるはずがない。
異性に対する警戒心を弱め、三人目、四人目の殺人を実行しやすい状況を作る。

王寺が十色を殺害し、次は朱鷺野が男性を殺す手はずだった。
しかしそれを実行に移す前に剣崎が死んでしまった(偽装)
予想外の形で女性2人の犠牲が揃い、朱鷺野は手を汚さずに目的を達成してしまった。
ではそのあと朱鷺野は殺人に加担しようとするか?

また、失踪した茎沢の生死が不明なことも王寺を悩ませた。
茎沢が死んでいるのなら犠牲者が揃っていることになるが、生きていたら一刻も早く他の男性を殺す必要がある。最悪なのは、王寺が他の男性を殺した後で茎沢も死んでいたことが分かるパターンだ。
この場合、サキミの予言が外れたことになり、すべての罪が無駄だったことになる。

すでに女性が二人死亡し(一人は剣崎の偽装)目的を達成した朱鷺野が交換殺人を破棄してきたら。
押し問答になった王寺が朱鷺野を突き飛ばし気絶してしまった。
しかし死んだわけではなかった。
目が覚めてしまうと自分の犯行を暴露されてしまう。
しかし殺すことは出来ない。女性は二人すでに死んでしまっているのだから。

そこで王寺は、朱鷺野が犯人としか思えない状況を作り出すことで白装束を演じたのだった。
朱鷺野が次の犯行を企てていたと思わせれば、意識を取り戻した朱鷺野が王寺の罪を暴露しても「苦しい言い逃れだ」と反論することが出来る。

犯人だからこそ絶対に予言を裏切れない。



王寺が殺人に手を染めてしまった理由。

月刊アトランティスに寄せられたネタで、心霊スポットの三つ首トンネルを男性の運転する車で通ると、焼け死んだ女の麗に呪われるという話があった。
そこに肝試しに行った若者4人が次々に死んでいるという。

臼井の話では、すでに三人の若者が亡くなっていて、唯一の生き残りは音信不通になっていた。
それが王寺だったのではないか。

王寺は普段お守りを身に着けていて、身体には魔除けと思われるタトゥーが彫られていた。





最後に明かされる驚愕の事実



サキミの毒殺未遂は、サキミの自作自演だった。
それも、十色の身代わりに犠牲になろうとしたのではなく、自分の名誉のために命を絶とうとしたという剣崎。

今日から先の未来について、サキミは何も予言を残していない。
このまま新たな与点を残すことなく病死してしまったら。
好見の人々からは自分の死も見通せないペテン師だと思われてしまうのが嫌で、残っているこの予言に自分の死を合わせようとしたのだという。


それは、サキミが本物のサキミではないから。

サキミの正体は、十色博士の助手の岡町だった。

研究所が公安にマークされていると知った十色は、サキミと娘を連れて研究室を出ることを決意する。
しかし、好見の住人や公安の目を欺くために身代わりとして岡町を置いていくことにした。

迎えにくると約束したはずの十色はついに現れず、サキミと幸せに暮らして孫までいるという。
サキミの身代わりとして人生を棒に振った岡町は、最後に班目機関やサキミのことを暴露しようと月刊アトランティスに手紙を出した。

そして予言通りに自身が死ぬことで、自分の名誉を守ってサキミに幕を引こうとした。





ここで騙された!たまらんミスリード



所々、班目機関の研究者だった十色の祖父の手記が出てきます。

その中にミスリードが含まれているんです!最後の最後で「えっ?」と気づかされます。

それが、「岡町くん」という博士の助手。
サキミが班目機関のまた別の部隊が極秘に進めていた研究施設での大量殺人を予言し当ててしまったため、真雁の研究施設は公安にマークされ始めます。
研究に反対し始めるものを抑えるよう頑張ってくれたのが助手の岡町くんでした。

機関は娘だけを連れてサキミは残していけと言われる。
機関はサキミも、その娘も研究に利用するつもりだでした。

そこで博士は何とか二人を連れて逃げ出したいと画策します。

最後の手記には、「悩みに悩んだが、彼女を残していかざるを得ない。すまない。」と残されていました。

ここで、脳内では勝手に、「岡町くん=男」、「彼女=サキミ」と変換していました。
こんなの絶対こう思うやん!

そしたら最後に剣崎が種明かしをしてくれます。

ここがもう爽快!!!
自身の先入観にやられました。


王寺に関しても、犯人だと知って改めて読むとあれ?というところが沢山散りばめられています。
一回目は全然気が付かなかったけど!悔しい!!


小言



またしてもクローズドサークル!!
どうしてこうもうまくクローズドサークルの状況を生み出せるのか!!!

今回は百発百中の予言者サキミが鍵でした。

しかし最後の最後にそこも覆されましたが。

1作目の「屍人荘の殺人」にもつながる箇所があり、そういうの大好きな私には涎ものでした。



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