
本日は、中国で大大大ベストセラー!なんと2900万部と日本じゃ考えられないくらい売れている中国のSF小説「三体」をご紹介します。
こんばんは、遠出すると翌日は動けません。体力の衰えに直面中みかんです。
20代はもっと気軽に動けていたのに…!!!
ここにきて本当に年齢を重ねるということをひしひしと感じております。
スクワットしないと。
やだな。
本日ご紹介する「三体」は、アメトーーク!の読書芸人の中でも話題に上がっていたので気になっている方もいらっしゃるのでは。
私もその口です。
「三体」の前評判
中国の小説ってあんまり聞かないですよね。
三国志や水滸伝など、大昔には世界的に有名な本がありましたが、私の読書人生の中で中国の小説を読んだのは初めてかもしれません(三国志系を除く)
なぜ読もうと思ったのか。
アメトーーク!の読書芸人で、カズレーザーが大絶賛していたからです。
それはそれはもう期待して購入しました。
帯もね、すごいんです。
凄まじい絶賛の嵐。
『読み始めたら止まらない』
『驚天動地の人類史網羅SF』
『現代中国最大の衝撃作、ついに日本上陸』
さらにオバマ元大統領も読んでいたとか聞いたら、こんなの読みたくなるじゃないですか。
実際に読んだ感想
読み始めたら止まらない、ほどではない。
むしろ、私の場合は読み続けるのが難しかったです(笑)
専門用語が恐ろしく多い上に全然分かりにくい。
そして展開が非常にゆっくり。
例えや心情描写が多いのもあり、なかなか話が進みません。
前評判がなかったら途中で読むのやめていたかもしれません。
今は「三体」 2まで読みました。
これから「三体」 3を読みますが、3がもっと面白いことを祈っています。
続きが気になって眠れん!最後まで読むまでは!!みたいな状況に追い込まれるのが好きなので、正直なところがっかりでした。
ちなみに私の King of 読むのをやめられない作品は、『ジェノサイド』(高野和明)です!
ほんと、これは何回読んでも一気読みしちゃいます。
面白すぎる…。
三体は私にはちょっと高尚過ぎたのかな?
しかしせっかく読んだので、内容忘れないためにもあらすじを書き残しておきます。
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「三体」第一部 ザクっとあらすじ
文化大革命当時(1967年)の中国で、若い天体物理学者の葉分潔は、理論物理学者だった父親が反革命分子として公衆の面前で殺されたことから人類に絶望する。
秘密めいた山の上の軍事施設に連れて行かれた彼女は、研究の傍ら宇宙に向けてあるメッセージを発信する。
2006年ごろの北京では、謎のVRゲーム『三体』が動き出していた。
ナノマテリアル研究者の汪淼は、世界有数の科学者たちの連続自殺という不可解な事件の背後を探ることを依頼され、警察官の史強と学術団体〈科学フロンティア〉へ潜入する。
三体世界という異星文明とファーストコンタクトを取ってしまった地球は、人類より進んだ科学技術力を持つ三体文明に侵略される運命にあった。
虫けらなりに三体文明に立ち向かう覚悟を決めた人間たちがいた。
ザクっといくとこんな感じです。
時代をいったり来たりします。
中国の文化大革命については無知だったので、こんなことが現実にあったのかと恐ろしくなりました。
続いて、ネタバレ有りあらすじです!
これから読まれる方は読まないほうが楽しめます!
ネタバレありあらすじ
葉文潔
1967年、狂乱の時代。物理学者の父親が文化大革命で公衆の面前で惨殺された。
葉文潔は目の前で見ていた。人類に絶望した彼女は、巨大なパラボラアンテナを備える謎めいた紅岸基地にスカウトされる。
彼女は大学で、天体物理学研究を教わり、小型電波望遠鏡の試験運用などを任されていた。
その知識が紅岸基地で役立つことになった。
秘密裏に進められていた紅岸基地のプロジェクト、それは地球外文明に中国からのメッセージを送ることだった。
しかし、長い間なんの成果も得られず上層部も関心をなくし衰退していった。
人類の発信する電波は宇宙にメッセージを届けるには弱過ぎた。
紅岸基地では太陽の電磁活動の観測と分析が中心になった。
長い研究活動の末、葉文潔は信じがたい発見をする。
”反射力増強”と名付けたものだった。
太陽は、ある閾値以上に強力な低周波数側からくる放射をただ反射するだけでなく、1億倍にも増強する。
つまり、太陽を1つのスーパーアンテナに使って、太陽系外に電波を送信できる。
逸る気持ちを抑えて、葉文潔は太陽に向かってメッセージを送信する。
8年後、地球外文明との交信の夢が叶わず、変わらず紅岸基地で研究を続けていた葉文潔は、電波の波形グラフが異常な動きをしていることを発見する。
急いで解読システムにかけると、そこには『応答するな!』という人類史上初めて、地球外から届いたメッセージが現れた。
第二のメッセージが解読される。
『受け取ったのは平和主義者である。応答したら、送信源の座標は直ちに特定され、あなた方の惑星は侵略される。応答するな!』
メッセージを送信してから約9年、地球から4光年くらいしか離れていないということは、太陽系にもっとも近い恒星系、三重星系として知られるケンタウルス座アルファ星系だということを確信する。
それから4時間もの間に、葉文潔は三体世界の存在を知った。
葉文潔はメッセージを送信する。
『来て!私たちの文明はもう自分で自分たちの問題を解決できない。この世界の征服に手を貸す』
エヴァンズ
葉文潔は大学に戻り、あるプロジェクトの実行中に山でエヴァンズと出会う。
彼は、たった1人で山に木を植え続けていた。
それは人間のせいで絶滅しそうな生き物たちのためだった。
父親は多国籍石油企業のCEOで億万長者だった。生き物の死をなんとも思わない父とは正反対に、エヴァンズは絶滅の危機に瀕している種をどれでもいいから1つ救いたい、ということだけを考えていた。
3年後、エヴァンズは葉文潔に助けを求める。山の木が多くの人間に我先にと伐採されていた。
エヴァンズは人類に絶望していた。
父親の遺産をほとんど受け継ぎ億万長者になっても、何も出来ない。文明が発展し続ける限り、他の生物種は絶滅してしまう。
生きる支えがなくなってしまった。人類の狂気は止められない。
絶望に打ちひしがれるエヴァンズに、葉文潔は紅岸基地と三体世界のことを全て話して聞かせた。
2人は同志となった。
3年後、エヴァンズと葉文潔は巨大な船で再会する。
それは巨大なパラボラアンテナを擁した巨船だった。エヴァンズは葉文潔に教えられた周波数と座標で三体世界にメッセージを送り続け、交信を続けていた。
三体艦隊はすでにこの太陽系を目的地として出発した。450年後に到着する。
船には約2000人の同志もいた。地球三体協会の初代メンバーである。
三体文明に人類文明を矯正してもらうことを理想に、再びこの地球を調和のとれた罪のない豊かな世界に戻してもらおうとしていた。
葉文潔は地球三体協会(ETO)の総司令官になった。
汪淼
ナノマテリアル研究者の汪淼のもとへ、ある時警官たちが訪れる。
科学フロンティアとの接触の有無を聞かれ、よく分からない会議の場へ連れていかれる。
あるリストを渡されると、そこにはかつて特別な感情を抱いていた楊冬という女性物理学者の名前があった。
そのリストは、この2ヶ月の間に自殺した物理学者たちのものだった。
その場には、楊冬の恋人だという丁儀という物理学者もいた。
亡くなった物理学者たちは、科学フロンティアと何らかの接点があったという。
そこで、汪淼にスパイとなって科学フロンティアに潜入してほしいということだった。
警察官 史強の口車に乗って、潜入することを決めてしまった汪淼は、その帰りに丁儀の家を訪れ何があったのか尋ねた。
丁儀曰く、物理法則は時間と空間を超えて不変ではない、ということだった。
世界に3つある基礎理論を実験で確かめるための必要な設備での実験がことごとく違う結果ばかりを導き出す。
今までの物理法則が全て崩れ去ってしまった。
つまり、物理学は存在しない。
最後に丁儀は楊冬の母親の居場所を汪淼に教えてくれた。
汪淼が趣味のカメラで写真を撮り現像していると、写真の隅に不思議な数字が現れる。
それは汪淼の撮った写真にだけ現れた。
そして少しずつ数が減っている。
カウントダウンだった。
そのカウントダウンはいつの間にか写真だけでなく、汪淼の眼前にも現れ始めた。
汪淼は気が狂いそうだった。
科学フロンティアの申玉菲に助けを求めると、ナノマテリアルの研究をやめろという。
メンテナンスの問題もあって、仕事場の実験を止めると、眼前のカウントダウンも止まった。
ふと汪淼は、申玉菲がやっていたVRゲームをやってみようと思いつく。
それは『三体』というゲームだった。
汪淼は、三体ゲームにのめり込んでいく。
汪淼は、楊冬の母親に会いに行く。
彼女の母親とは、有名な物理学者、葉文潔だった。
葉博士の計らいである研究所に電波を観測する機会をもらい、申玉菲に言われた日時に夜空と向き合うと、電波の波形が異常に乱れ、特殊なメガネで見ると、実際に夜空が点滅していた。
汪淼は宇宙と交信していた。
頭がおかしくなりそうだったが警察官の史強が現れ救われる。
彼は知識はないながらに真実に近づいていた。
彼らは宇宙との戦争に備えていたのだった。
汪淼はある日、三体ゲームのオフ会に参加する。
そこをまとめるのは、胡散臭い自然主義者で有名な潘寒だった。
参加者はいかに三体が素晴らしいゲームかを語り合い、潘寒は満足そうにそれを見ていた。
潘寒曰く、三体世界は実在するという。
三体人の脱水機能も実際のものだ。
ゲームの『三体』は、人類の歴史を借りて、三体世界の発展をシュミレートしたものだった。
その目的は、同じ理想を共有する、同志を集めることにあるという。
潘寒は、「もし三体文明が人類世界を侵略してきたらどう感じるか」とメンバーに尋ねる。
それに対し、人類に失望しているから嬉しい、というメンバーと、その思想は危険だというメンバーに別れる。
危険だというメンバーは、IDが抹消され、二度と『三体』はプレイ出来なくなった。
汪淼は、今度は大勢が集まる集会に参加する。
300人以上はいるようで、著名な科学者や文学者、政治家もいた。
意見の食い違いで言い争う人々もいたが、総帥の到着で場が静まり返る。
現れたのは、葉文潔だった。
地球三体協会反乱軍の最高司令官だった。
協会は大きく2つに分かれていた。救済派と降臨派。
降臨派は、人類は邪悪な種であるから、主による全人類の滅亡を最終目標としていた。
この降臨派の黒幕がエヴァンズだった。
地球三体協会の中核をなす降臨派だが、協会に対する裏切りを犯す。
主が協会に宛てたメッセージを独占し、その一部を改竄して協会に伝えたのだ。
その裏切り者の代表、潘寒を殺害し、汪淼を見つけた葉文潔は、皆に紹介する。
『主が地球上から最初に消滅させたいと思っている技術、ナノマテリアルの開発が専門です。』
この集会所のことは警察にも伝えていたので、史強をはじめ大勢の警察官が取り囲み、葉文潔は身柄を確保された。
葉文潔によると、三体世界からは電波のメッセージのほか、2個の陽子だという。
誰もその真意を掴めないが、エヴァンズはこの2つの陽子が到着した日が、地球の科学が死んだ日だといっていたという。
会議では、エヴァンズの所有する超巨大船「ジャッジメント・デイ」に保存されている三体世界からのメッセージを奪取する計画が練られていた。
その情報が、人類文明の存続にとって重要だからである。
ジャッジメント・デイがパナマ運河を運行することを掴んだ会議では、汪淼のナノマテリアル素材を使って巨大船を輪切りにすることが決定した。
当日、汪淼も現地で水平にスライスされバラバラになるジャッジメント・デイを見た。
三体文明のメッセージは全て回収した。
三体文明とは
三体世界には3つの太陽が不規則に襲来する。
近いと灼熱で全てを焼き滅ぼし、遠いと極寒で全てを凍りつくす。
三体人は”脱水”という機能を持っており、身体から水分を飛ばし、一枚の布のようになり保存できる。また生存に適した環境になったら水に浸して復活する。
三体人は過酷な環境の中、何度も滅び、それでも諦めずに発展を続けてきた。
VRゲーム『三体』によると、200以上の文明が興っては滅んでいた。
『生存』への強すぎる欲求のもと、三体人はより住みやすい環境である地球を目指すことにした。
葉文潔のメッセージによりその存在を確認できたからだった。
地球に到達するまでの約450年間の間に、地球の科学がこれ以上発達しないように、三体人は超高性能小型AIを搭載した陽子『智子』2つを地球に送る。
現在の地球のレベルでは、加速なしでは何もできない。
加速器を使って初めて電子計算機を発明することが出来る。
しかし、この加速器での実験を送り込まれた智子が邪魔をする。
地球の基礎科学、基礎物理学は何も出来なくなってしまう。
そしてこの智子は、地球上のどこへでも行け、どんな情報でも入手してしまう。
地球での会議は全て筒抜けだった。
汪淼の眼前に現れたカウントダウンも智子の仕業だった。
会議で自分たちが智子の監視下にあることを知った会議メンバーの眼前には、初めて三体世界からのメッセージが届いた。
『おまえたちは虫けらだ』
これが、この会議参加者たちが生きている間に届いた三体世界からの最初で最期のメッセージだった。
小言
これで伝わるか心配ですが、大まか大事なところはこんなところかと。
三体世界がどんな世界かというところは、実際に本を読んでいただけたら想像できるかな?
最初は脱水人間??とイメージができなかったのですが、三体人は不思議な生態をしていますね。
映画化とかなったらどんな姿で現れるのか見てみたいです。
人類に絶望する人間たちが宇宙人を呼び寄せちゃう、という点は、少し、ほんとーに少しですがわかる気もしますね。
人間のせいで絶滅していった生き物たちの多さには暗い気持ちになります。
息子が絶滅動物にも興味があるので目を背けることが出来ません。
果たして450年後の地球はどうなっているのか。
ワクワクする展開はあまりないですが、歴史的な話も多く面白かったです。
何回も言うけど、読み続けるのが結構大変でした(専門用語がちょっと難しい…)
それでも前評判につられて『三体 2』も買ってるので読んでみます!
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