
おはようございます。
蝉の声が響き渡る季節になりましたね、夏だな~みかんです。
本日は、以前第1部、第2部をご紹介していた、世界的大ベストセラーの中国SF小説「三体」の最終章、第3部のあらすじ紹介(ネタバレ有)です。
いやー実は、ものすごく期待して読んだ割に・・・って第1部と第2部の紹介記事には書いているんですね。
期待値が高かったのもあって、話の展開するスピードは遅いし難しい専門用語が多くて、なかなか読み進められないという感想でした。
「三体」第一部のあらすじ紹介!(※ネタバレあります)【前評判ほどではなかった?!】中国SF小説の金字塔はどんな話?
「三体」第二部のあらすじ紹介!(※ネタバレあります)【前評判ほどではなかった?!】中国SF小説の金字塔はどんな話?
それでも、この後どう展開するの?というのが気になって、第三部も買いました。
そして読みました。
めちゃくちゃ面白い!!!!
第三部めちゃくちゃ面白い!!!!
あまりにも夢中になりすぎて、気づけば旦那氏が子供二人連れて海行っていました。
頑張って第三部まで読み進めてよかった・・・
この感動を忘れないように、備忘録として書きたいと思います。
ネタバレありますので、これから読む予定の方はここでストップしてください!
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「三体」第三部あらすじ(ネタバレ有)・上
第二部おさらい
第二部では三体艦隊が太陽系に向かっていることが判明し、地球が誇る宇宙戦艦軍も水滴に壊滅状態にされる。
危機的状況に、面壁者である羅輯が「暗黒森林理論」に基づき三体文明と最後の交渉をし、三体文明もそれに屈する。
相互確証破壊に基づく暗黒森林抑止が成立。
三体文明の技術情報供与によって、人類文明も飛躍を遂げる。
両文明間の文化交流も始まり、平和が訪れたかに見えた。
雲天明
全人代常務委特別会議で安楽死法が可決された。
雲天明は長らく入院していた。
仕事でも私生活でも成功しているとはいいがたく、病気の治療には大金がかかり、父親は何度も貯蓄を切り崩してくれた。
貧乏な姉は、希望のない治療に浪費されていく父親の財産、このままいけば自分に相続されるであろう財産が減り続けるのが我慢できないのではないか。
姉が望むなら安楽死をしようと考えた。
そんな雲天明の病室を、大学時代の同級生の胡文が訪れる。
大学時代の何気ない会話からヒントを得た胡文は、「緑色暴風」という缶入り飲料を開発販売し、バカ売れしていた。
飲料ベンチャーを起業した胡文は、いまや大金持ちになっていた。
雲天明に恩返しがしたいとやってきたのだった。
断ったものの、胡文は押し切り大金を残していった。
最後の望みをかけ医師に治療について聞くも、どれだけ大金を積んでも現代の医療では無理だということだった。
雲天明は、安楽死を希望することを医師に伝え、大金の使い道を考えた。
ちょうどニュースになった星群計画に決めた。
国連が主導する、星を購入できるという動きだった。
雲天明は、友達のいなかった暗い大学時代の唯一の光だった程心に星をプレゼントしようと決心する。
星を一つ購入し名前を伏せて程心に送った後、雲天明の安楽死が施工される。
本当に安楽死していいのか確認の5つの質問とともに、雲天明は自分の過去を振り返る。
最後の1問にこたえようとしたとき、突如中断され、目前に程心が現れる。
程心
程心は大学院研究科を出て、次世代ロケット用のエンジン開発研究グループに採用されたとき、三体危機が勃発した。
エンジン開発に将来性を見いだせなかった程心は、航空宇宙技術の高度な専門知識を有する人材を求めていた惑星防衛理事会(PDC)の戦略情報局、通称PIAのオファーを受ける。
PIAの目的は、三体艦隊に向けて探査機を送ることだった。
それは現代の科学技術では無謀なものに思われたが、程心の発案で実現が見えてくる。
膨大な資金が必要だという点と、実現可能性が低いということで常任理事国から反対された発案だったが、長官のウェイドはあきらめず、人間をひとり敵の心臓に送り込むという。
このPIAの動きは、面壁計画の裏で秘密裏に進められていた数ある計画の一つで、「階梯計画」と呼ばれた。
送る人間と、光速の1%を実現するための探査機の重量の問題から、最初は冬眠した人間を送る計画だったが、死亡状態の人間に、そして最終的に、脳だけを送ることになった。
人選が難航する中、程心は送り主が分からないプレゼントされた星を見上げていた。
その後、大学の同級生から雲天明が末期のがんで助かる見込みがないことを聞いた程心は、ろくに考えることなく雲天明を候補者として推薦した。
雲天明は、愛していた程心に死んでくれと頼まれた。
ただ死ぬだけじゃない。
脳だけになって暗黒の深淵を永遠にさまよえという。
それはまだ幸運な法で、三体人に捕獲され、蘇生したとすれば想像を絶する悪夢が待っている。
雲天明は、「引き受ける」と言った。
急に雲天明をとんでもないことに巻き込んでしまった恐怖にかられ、程心は止めようとする。
結果は遅く、雲天明の脳は取り出されてしまった。
程心は絶望に襲われながらも蘇生した場合の雲天明のために、小麦などの種をいれるよう交渉する。
程心は雲天明の今後を知る必要があるとして、冬眠状態に入った。
〈青銅時代〉
地球連合艦隊の壊滅から14年が経っていた。
その生存者たち〈青銅時代〉と〈藍色空間〉は太陽系の両端で起きた暗黒の戦い後、地球との連絡を一切絶った。
ある時地球から電磁波送信で、「地球を三体文明から防衛する抑止システムの構築に成功したこと、両艦ともただちに帰還すること、乗務員たちがいまや人類の英雄となっており、地球全体が期間を待ち望んでいる」と伝えてきた。
愛する家族に会いたかったものも多かったので、喜び勇んで地球に帰還した彼らを待っていたのは、「第一級殺人および反人類罪容疑での逮捕」だった。
取り調べで〈青銅時代〉の人員が、〈量子〉の船員の遺体を食料備蓄に加え、調理し食べたということが判明した。
「実際に宇宙に出た出た人間は、もはや人間ではないのです。」
この言葉は変に心に残りました。
最後のチャンスのときに、〈青銅時代〉のシュナイダー元少佐は〈青銅時代〉にある高出力恒星間通信アンテナで残りの〈藍色空間〉にメッセージを送る。
「戻ってくるな。ここはもう故郷じゃない!」
もともと地球からの帰還要求メッセージに懐疑的だった〈藍色空間〉は、シュナイダーからのメッセージを受け取った後方向転換して太陽系を後にした。
それを太陽系艦隊が唯一保有する恒星間宇宙船〈万有引力〉がただちに追跡する。
程心(冬眠後)
3世紀後、冬眠から目覚めた程心は、雲天明から送られていた星の価格が急高騰し、お金持ちになっていた。
所有する星に二つの惑星があることが発見されたからだった。これを発見したAAという大学院生が、今後程心を支えるパートナーとなる。
程心の莫大な資産を守るため、宇宙開発会社を設立し、そのCEOとして事業にあたった。
3世紀後の地球では、男性らしい男性というのはほぼ存在せず、程心の目には一見してみな女性に見えるような容姿に変わっていた。
ある日程心はウェイドに撃たれる。
程心の上司だったウェイドも冬眠していた。その理由は”執剣者”になりたいというものだった。
執剣者。
それは、暗黒森林抑止の制御権である、核爆弾の輪の起爆スイッチと重力波送信スイッチを持っているもの、つまり今は羅輯のことである。
地球と三体世界の戦略的バランスは、ピラミッドを逆さにしたように、羅輯ひとりの個人に支えられて成立していた。
三体世界に対するいかなる政策も、執剣者抜きには考えられないことから、羅輯は絶大な権力をもつことになる。
時が経つにつれ、救世主だった羅輯に対する世間のイメージは、得体のしれない怪物、世界を破壊する暴君というものへゆっくり変わっていった。
羅輯はすでに100歳を越えた老人であり、思考や心理状態の信頼性は低下しつつあるという認識だった世間は、不安を抱くようになった。
退院の日、程心は智子に面会を要求される。
智子とは、三体世界から送り込まれた知性をもつ強大な亜原子粒子ではなく、日本語の意味のように人類文明の先先端を行くAIと生体工学を合わせてつくられた女性型ロボットである。
彼女は複数の智子に制御され、三体世界大使の役割をしている。
「私たち女性が世界を守りましょうね」と言われ、自然とその意味を理解する。
程心のもとを執剣者候補の男性が6人訪れてきた。
程心が執剣者になるのを阻止したいライバルたちだった。
その男たちの自分勝手な意見に触れ、程心は自分の中の母性に気が付く。
抗いようのない、地球に対する、全人類に対する母性だった。
程心は執剣者に立候補し、選ばれた。
程心は、暗黒森林抑止システムの心臓部へと入り、羅輯と執剣者システムの受け渡しをする。
羅輯は、54年間沈黙を守り抜き、いつでも即座に必殺の一撃を加えられるよう、地球文明の守護者であった。
羅輯から赤いスイッチを受け取ってすぐ、最高レベルの警戒警報が鳴る。
行方が分からなくなっていた6機の水滴が、凄まじい速さで地球に接近しているという。
程心は、ありとあらゆるシナリオを想定していた。
しかし、程心は理解していなかった。
今直面している出来事が起こりうるということを、潜在意識で受け入れていなかったのだった。
程心はスイッチが押せなかった。35億年の進歩がストップしてしまう。
地球に残されていた3つの重力波送信器がすべて破壊された。
太陽電波増幅機能がすべて封鎖された。
暗黒森林抑止は終了した。
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