【ざっくり要約】「自分とかないから」生きづらさがマシになる

読書録
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【ざっくり要約】自分とかないから



こんにちは、急に働きたい欲が湧いてきました、みかんです。

どうしよう、専業主婦としてブログやってるけどパート始めようかな。


本日は、本屋さんでも売れに売れてる東洋哲学の本。

東洋哲学?ちょっと難しそう、と思った人、大丈夫です。

こんなに読みやすい本初めてです(笑)



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しんめいPとはどんな人?


作者は東大卒、田舎の神童として煌びやかな将来が約束されていたはずのしんめいPさん。

しかし、32歳のとき無職になり離婚して実家に出戻り。
「働く意味」が分からなくなり、頑張りたいのに頑張れない。
虚無感の答えを求めて様々な本を読み漁った結果、この本を出すに至る。

まずは自己啓発系。
「好きなことを見つけよう」「成功しよう」などなど、生理的に無理。

次に西洋哲学系。
デカルト、カント、ヘーゲルなどなど。
しかし西洋哲学は「生き方」というよりは頭良すぎて「認識とは何か」みたいなことが中心。

最後に手を出した東洋哲学が、「本当の自分とは何か」に答えを出してくれ、
しんめいPさんは虚無感から脱出することが出来た。


ざっくり東洋哲学を見てみよう

ブッダの哲学~無我 自分なんてない~


古代インドの王家に生まれた王子。
恵まれた環境にも関わらず、ブッダは虚無感に苦しんだ。
「この人生なんの意味があるんだ」「本当の自分ってなんなんだろう」

29歳で出家し厳しい修行を行うも死にそうになる。
その時近所のギャルが心配しておかゆを持ってきてくれる。
ブッダはこのおかゆを食べ、体力と気力が回復、大きい木の下で瞑想したら悟りを開いた。

ちなみに、このおかゆをもってくてくれたギャルが、スジャータ。なんか聞いたことある。



ブッダは悟りを開いた。

「本当の自分とは何か」の答え、それが「無我」

「自分とか、無い」

「自分」がないのだとしたら、「自分探し」は苦しいはず。

「自分」のからだは食べ物、つまり「自分以外」のものから出来ている。
全てが繋がっている。
「思考」さえ自然現象のようなものである。
「よし!いまから嬉しい気持ちになる!」と思って感情を作り出している人はいないはず。
感情もどこかから湧き上がっている。

身体も心も宇宙規模のつながりのなかでたまたまこうなっているだけ。
ブッダは瞑想して、誰よりも観察したうえで、「これが自分だ」といえるものはひとつもない。

全てが変わっていく世界で変わらない自分をつくろうとするから苦しいのだ。

80歳でブッダが亡くなった後、弟子たちがその教えを記録して整理したのが「お経」であり「仏教」

せっかくのありがたいブッダの教えだが、シンプルがゆえに大論争になり学者しか理解できない複雑なものになってしまっていた。

700年後、混乱しまくっていた仏教を再びシンプルで身近なものにしたのが天才、龍樹。


龍樹の哲学~空 この世はフィクション~


しんめいPさん曰く、龍樹はインドのひろゆき。

200巻にもおよび、民衆からは遠く離れてしまっていたブッダの教えをたった一文字に落としこむ。

「空」


龍樹によって仏教は超シンプルな教えに戻り、誰でも大丈夫な仏教、大乗仏教となる。

この世界はすべて幻である。
この世界は言葉の魔法が生み出した幻である。

「彼氏」「彼女」というのはお互いの心の中にある幻である。
「彼女」は「彼氏」がいて初めて存在する。「彼氏そのもの」は存在しない。

「コップ」も幻である。
花を挿したら花瓶になり、売りたいなら商品になり、捨てたいならゴミになる。

全ての幻が消えたらどうなるのか。

こたえは、「全部繋がっている」これを「縁起」という。関係性で全部繋がっているという意味。


老子と荘子の哲学~道 ありのままが最強~

インドと中国の仏教は「この世界はフィクションである」「すべての物は繋がっている」という点ではほとんど一緒。

しかし、ゴールが正反対である。

インド哲学は、
「この世界はクソ!だから二度と生まれ変わりたくない、この世界から解脱するのがゴール」

中国の哲学は、
「この世界はサイコー!だから楽しく生きて長生きしたい!」

2500年前、インドでブッダが活躍していたころ中国に現れたのが老子。「道」を説いた。
「無為自然」ありのままでいい。ちょっと信じられない。
荘子は老子よりも100年くらいあとに現れた人物で、老子に近い思想を持っていた。ずっと無職。


「道」とは、「宇宙を生み出す根源の力」
みようとしても見えず、つかまえようとしてもつかまえられない、計り知れないもの。


達磨の哲学~禅 言葉はいらねぇ~

「空」や「道」といった「言葉をこえた」境地にたどりつくための一つの方法が「禅」である。

中国生まれの禅の親分であり、禅仏教を作ったのが達磨大師。

いわゆる達磨のモデルらしい!!
達磨大師はブッダから1000年後の人であり、中国に仏教を広げるために渡った。

皇帝の力を借りて「禅」を広めることに失敗した達磨大師は、洞窟にこもって、壁の前で9年間座り続けた。「面壁九年」というエピソードらしい。

この行動に感動した中国の僧侶慧可が弟子になり、禅が広がっていく。


禅がどういうものか、わかりやすくしんめいPさんの実体験で書かれているんだけど、
やっぱり分からない!笑
禅、難しい。。もっと禅について知りたくなったから関連の本を読んでみようかな。

親鸞の哲学~他力 ダメなやつほど救われる~

インドから中国に渡った仏教がついに日本にも伝わる。

そして日本で破壊的な進化を遂げる。
鍵は、約800年ほど前の平安時代の人、親鸞である。

その親鸞の浄土真宗が日本で一番メジャーな宗派らしい。

超絶エリートだった親鸞は、その頃腐りきっていた比叡山に嫌気がさし29歳で下りる決断をする。
20年勉強してきたことが外の世界では全く通用しない事実に直面した親鸞。

悟れないことを認めると「空」のほうからこっちにやってくる。
これが「他力」の親鸞の哲学である。

「他力」は厳しい修行などが難しい私のようなダメ人間にとって希望の哲学である。
出来る人間はフィクションの世界の王者。

「言葉をこえた境地にいくには、ただ信じること」

ただ信じるだけ。

具体的には「南無阿弥陀仏」といって手を合わせるだけ。これだけ。
念仏は余計なことは一切しないことが原則。
「悟ろう」とか「どういう意味だろう」とか考えると意味がない。


ダメ人間を救う「他力」だが、大きいお寺や後鳥羽上皇の怒りも買ってしまい、親鸞とその先輩である法然たちは逮捕されてしまう。

しかしその後も親鸞の教えは広がり続け、日本の一大宗派となったのである。


空海の哲学~密教 欲があってもよし~

親鸞よりも400年ほど前に生きた人である。

空海は、万能の天才である。
当時世界一栄えていた唐に留学し、最先端の仏教「密教」を一番すごいお寺青龍寺で学ぶ。
そこで空海は密教をたったの3か月でマスターしてしまい、正式な後継者として指名されたのだ。

ただの天才ではない。

日本の歴史で最高の書道家でもある。有名なのが「風信帖」
優れた実業家でもある。
地元の香川でダムを設計して香川県民を総動員して完成させた。
その際水の力を分散させるためにアーチ形の堤防が作られたが、これは1200年前の空海のアイデアであり、
そのダムは現代でも使われている。


仏教的には「お金」「名誉」「モテ」などは全部フィクション。
幻なので、追い求めると苦しみが生まれてしまう。
しかし空海の密教は「欲」を肯定する。
「欲」をもっと大きな欲、「大欲」にしようというのが密教のスタンスである。
「お金をいっぱいゲットしよう」を「お金をいっぱいゲットして、いっぱい人を助けよう」にする。

密教にとって「空」は理解しておわりではなく人助けしてなんぼ。
そうすると「自分」が消えて気持ちいい。



出てきた哲学者たちを学生に例えると


ブッダ  王子時代なら、教室のはしで窓の外をながめているタイプ
龍樹   クラスメートだけでなく、先生までも論破する面倒なタイプ
老子   そもそも教室にいない。校庭で草と同化する
荘子   一度たりとも学校にきたことがない
達磨大師 無言。教室の後ろの壁に向かってずっと座っている
親鸞   テストでわざと0点を取り続けて退学になった
空海   クラスの中心ンにいる人気者、完全なる陽キャ

それぞれのキャラクターがめちゃくちゃわかりやすい!!
老子と達磨大師ww


小言


東洋哲学の主要人物をざっくり掴むことが出来ます。
未だかつてこんなに身近に哲学者を感じられたことあるかな(笑)
誰と誰が似てて~とかさらに進化させたとか、登場人物とのつながりもすっと頭に入ってきます。

龍樹は知らなかったから東洋哲学の教養として本当にいいきっかけになる1冊だと思います。

ただ、それぞれが大事にしていることは、やっぱり私には難しくていまいち掴めませんでした。
そもそも本を1冊読んだだけで理解できるようなものではないからしょうがないんだけども。

それぞれをもっと深く掘り下げた専門的な本も読んでみようかな。
めちゃくちゃ面白かったけどね!

仏教に関しては興味があってちょこちょこ読んでいたので、具体的な仏教の現代への活かし方みたいなのが興味ある方はこちらがおすすめです↓
「反応しない練習」(草薙龍瞬)ざっくり要約。あらゆる悩みが消えていくブッダの超合理的な考え方

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