成功者や有名大学の成績優秀者にユダヤ人が多いのはなぜ?ユダヤ人の成功哲学「タルムード」金言集で印象に残った教え。

読書録
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ユダヤ人の成功哲学「タルムード」金言集



おはようございます。

なんとなく手に取った本が、予想以上に面白かった時、嬉しくてたまりませんみかんです。

今日はまさにそんな1冊をご紹介します。

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沢山あるユダヤ人関連の書籍



日本人はユダヤ人が大好きですよね。

「ユダヤ人大富豪の教え」やらユダヤ人関連の本はよく見かけますし、売れています。

投資関連でも、ユダヤ人にまつわる本は多くあります。

私はユダヤ人の歴史や日本との関係に興味があり、そのあたりをよく読んでいます。

日本を作ったのはユダヤ人だった?失われたアークは日本に?!ユダヤと日本の共通点にワクワクが止まらない一冊をご紹介します。(1)〜ユダヤ人の歴史〜

『アマテラスの暗号』あらすじ紹介(ネタバレ有)伊勢神宮に隠された最高機密。世界の常識を覆す天皇の正体とは?

こちらは、物語としても超絶面白いのでぜひ読んでいただきたい!



どちらかというと、ユダヤ人の歴史に関心があったのですが、今回読んだ本は、ユダヤ人の考え方についての本でした。

「日本人はバカになってきている」

著者の指摘は私も危機感を覚えていることだったので、改めて背筋が伸びました。

ユダヤ人の哲学、考え方、生き方は、参考にしたいし、子供たちにもそう育ってほしいと強く思ったので、特に忘れたくないところを残したいと思います。


めちゃくちゃおすすめなのでぜひ読んでほしいです!

 

日本人からユダヤ人になった著者



この本の内容をご紹介する前に、著者について簡単に書きます。

著者の石角さんは、京都大学在学中に司法試験に合格。首席で卒業後、通商産業省(現:経済産業省)を経て国際弁護士に。

一般ぴーぽーの私からすると、「ひゃーーー!」という経歴の方なんですが、実はこの方、難関の試験を経てユダヤ教に改宗し、ユダヤ人になっています。

そう、ユダヤ教に改宗すると、日本人でもユダヤ人になれるんですね!

恥ずかしながら知りませんでした。

日本人でもユダヤ教に改宗される方は結構いらっしゃるのかな?

この方は、ワーカホリックのように働きづめの中、大病を患われ、その時の出会いをきっかけにユダヤ教へ入信されたそうです。

日本を想うからこそ、ユダヤ教の考え方から見た今の日本の貧しさ、厳しさを述べられています。

共感するところも多く、耳が痛いですが、自分や大事な人を守るため、ユダヤ教の考え方を知ることは非常に有意義だと感じました。



タルムードとは何か


タイトルにもなっているタルムードは、口伝律法とヘブライ学者の議論を書き留めた議論集です。

ユダヤの人々は、生きるため、日々の幸福のために常にヘブライ聖書(「モーゼ五書」、「トーラー」と呼ばれる「創世記」「出エジプト記」「レビ記」「民数記」「申命記」)とタルムードを勉強しており、ユダヤ人の人生の羅針盤ともいえます。

非常に興味深かったのが、タルムードの議論を小さい子供も理解し納得できるように、膨大でわかりやすい説話として伝えられている点です。

私も知っている昔話みたいなものもあって、「これはユダヤの説話だったのか!」と驚きました。


私が一番関心をもったのは、ユダヤでは母親が子どもが幼いうちから、この説話を繰り返し読み聞かせる。そして、登場人物の行動を、「あなたならどうする?」と問いかける。その答えに対して、「それはどうして?」とまた質問する、という流れでした。

ユダヤの子供たちは、母親から語られる説話の中で、「リスク・コントロール」や「リスク分散」を覚えていくそうです。

読み聞かせはいい、と漠然と毎日絵本を読んでいますが、子供たちが何を得るかまで意識したことはありませんでした。

目から鱗でした。

ここからユダヤ人の生き方、考え方に非常に興味を持ち始めました。



ユダヤ人と言えば高利貸し?



なぜか世界を牛耳っているとか、大財閥ばかりとかお金持ちのイメージがあるユダヤ人ですが、「強欲」ではなく、実際はお金についてよく知っている、考えているために、お金を引き寄せる力があるのだそうです。

いくつも説話が紹介されていましたが、特に印象深かったのが2つ。



「ノーペイン・ノーゲイン」失ったものの大きさに成功は比例する



リスクをとりたくない人間の私からすると、耳が痛い話です。

「魔法のザクロ」という3人兄弟と病気のお姫様の説話で紹介されていました。

この説話では、「自己犠牲なくして成功は得られない」という哲学を学ぶことが出来ます。

捨てる時期も、痛みが先、まず大切なものを捨てよ。

得るために捨てるのではなく、捨てなければ道が開けないのです。

(例)コダックはフィルム事業を失いたくないとしたためデジタルカメラの流れに乗れず、結局倒産。


豊かさの次には必ず大貧困が襲ってくるーしかし貧困の次に豊かさが来るとは限らないー


心配性の私としては聞きたくなかった言葉です。

こちらは、「7匹の太った牛と七匹のやせた牛」という説話で紹介されていました。

『良いことの次には必ず非常に悪いことが起こる。抜け出せるのは準備した人だけ』

なんと恐ろしいことでしょうか。

でもこれは、ただビビらせたいのではなく、「豊作の時こそ、心して蓄えよ」と教えてくれているかなり現実的な教えです。

(例)バブルで景気がいいときも万全の準備で経営に挑んでいた銀行は、バブル崩壊後も銀行の経営をむしばむ不良債権を抱え込まずに済んだ。




ビジネスに活かすタルムード



日本でもビジネス本というものは数多く出版されていますが、ハウツー本ばかりでは、一見何でも器用にできるように見えて、大きな失敗をする可能性が高いと著者は述べています。

それは、物事の本質を見ようとしないから。

「想定外」のことが起こったときに、ハウツー本では対応できない。



しつこい交渉と少しの成果の積み重ね



こちらは、「神との交渉」という説話で紹介されていました。

アブラハムがソドムの町を救うために交渉するという話です。

ソドムの町が焼き払われる、という話は読んだことがありましたが、その前にアブラハムが交渉しているというのは知りませんでした。

そしてこれは、私が営業しているときと真逆の交渉術でした。

この説話では、アブラハムは神相手に、少しの成果で満足し、次に時間をおいて相手の反応をみつつまた少しの成果を得る、という形をとっています。

まずは着実に手に入る成果を求める。これがユダヤ式交渉術の基本だそうです。

私が営業していた時は、まず自分が求める数よりも多い数を相手に提案し、断られたら「じゃあこれだけは」と本来の目的を受け入れてもらう、という方法を使っていました。

一度断った手前、次は断りにくいという心理を利用したものです。

これは、著者に「単なる心理作戦、はったり」と言われてしまいました(笑)

相手の感情の動揺を誘って交渉を有利に進めるやり方なので、感情に左右されない相手には通用しないそうです。

ユダヤ人のは論理作戦、理屈法です。

「A」がOKならば、「A’」もOKじゃないのか。

少しずつ永遠に諦めずに言葉を駆使して幸せを手繰り寄せる。

日ごろから議論をして論理的思考、話法を磨いているユダヤ人ならではだと感じました。

ユダヤ人は議論を大切にします。

「質問」をとことんするそうすることで真理が見えるようになるから。

しかし日本では「質問」は非常にしにくい風潮です。

著者も指摘していますが、私も実体験として何度も感じたことがあります。

学生の時は、質問すると先生はちょっとめんどくさそうな顔をする。

大人になると質問できなくなるか、主催者の意図に沿った質問しかしにくくなる。

楽しくないですね。



企画・立案ができる人材養成を

明日に種を蒔け。夕べにも手を休めてはならない。
それとこれ、どちらの田野の目が出るのか、
あるいは双方等しく種の芽が出すのか、お前にはわからないのだから。

(コーヘレト書11章6節)



ビジネスでいう種とは、企画であり、アイデア立案である。

企業の活動において、一番儲かるのが企画・立案、ハードにかかわるコンテンツの販売である。

(例)アップル社のiTunesのビジネスは、この「コンテンツの販売」

日本企業は、この儲かる部分が極めて下手である。

物作り日本国家などと聞こえはいいが、物作りしかできていないのである(ここは儲からない部分)

企画・立案を担当するもののダイバーシティが必要になるはずなのに、日本の大企業ではまだまだ日本の大学を出た日本人男子社員が多いのではないか。

ましてや古い考え方から抜け出せていないおじさんたちが多く残っているのではないか。


これは少し衝撃でした。

物作り日本って好きなワードだったからです(笑)

勿論それも大切だけど、そこだけやって何も変わらなければ引き続き日本からは世界で活躍する大企業は出てこない、ってことですね。

企画・立案の重要性と、そこにはダイバーシティが必要ということを改めて認識しました。




人とお金を動かす「仕組み」を作るープラットフォーム作りは人の心理を読むー



こちらは、「二人の乞食」という説話で紹介されていました。

二人の乞食がキリスト教王国フランスで、ユダヤ教の象徴、キリスト教の象徴のもと恵みを乞うた。
最初キリスト教の方ばかりに硬貨が集まるので、二人はそれをすべてユダヤ教の乞食の方に置いた。

すると、ユダヤ教の乞食にはお金が沢山積まれているのに、キリスト教の乞食にはない!とキリスト教の乞食に何枚ものコインを置いていった。



これは、キリスト教徒の心理をうまく読んで動かした「仕組み」を利用しています。

経済用語の「プラットホーム」とは、他の産業の基盤になるような業種、仕組みのことです。

ユダヤ人はここに多く携わってきました。

銀行、証券といった金融業、物流業、鉱山を抑えている金融資本にはユダヤ系が多く、ダイアモンドや金などの鉱物ビジネスの業界にはユダヤ人が多く働いているそうです。

レアメタルの根っこの部分を真っ先に抑えたのもユダヤ人でした。

ユダヤ人が今熱心に取り組んでいるプラットホーム作りが、無料超高速ワイヤレス・ブロードバンド。

まさに世界中が必要とするインフラのプラットホームです。


なんでも疑問を持ち、考え続ける。ユダヤ人はそれが出来る人たちである。




すべてを捨てる覚悟が道を拓く



From Dust to Dust

人はダスト(塵)から生まれてきた。

生まれてきてから得たものに執着するな。

いずれ人はダスト(塵)に戻っていくのだから。




不幸の偏在性にどう向き合うか



これは常々私も強く思っていたことでした。

なぜ善人ばかりに辛い出来事が起こり、悪人はのうのうと生き続けているのか。


仏教:「因果応報」善人を不幸が襲うのは前世の罪よるもの
カトリック:「原罪」もともと人間は罪深い存在で背負って生まれてくる
ユダヤ:「神のすることはわからない」もっと悪い事態を防いでくれているのが今の不幸な事態だ。



不幸や災難はどうしても起こりえるものだから、避けるという発想ではなく、英知を尽くして乗り越えていこうと考える。

私は、公正であるべきだという思いが強く、悪い奴は苦しい思いをして消えればいいと常々思っているので、善人に不幸が襲い、悪人はうまくいっているのが許せません。

現実にはこういう不公平なことも多く、何とも言えない気持ちになるのですが、それを少し解消してくれたのが、この説話でした。

「青年アダムスの疑問」

この話の中で、アダムスは同じような疑問を持ち、その疑問を解消すべく賢者についていきます。

その話の中で、神はどのような視点から物事を見ているのか、人間には思いもよらないところまで見通している、ということが描かれています。

そのような考え方が出来れば、私の目に映る不公平も少し受け止め方が変わるなぁと。

「最悪で最良の災難」も同様に、別の視点から見ると、最悪な事態が実は最良の出来事であった、ということは長い人生いくらでも起こりうると書かれており、あってほしくはありませんが、もしあったらそのような別の視点からとらえられたらいいなぁ。

無理かなぁ。




目に見えないものこそ大切なものー日本人はものに囚われているー



「小魚と水」という説話では、目に見えないものの大切さを教わります。

神は小魚にユダヤ教の大切さを教えようとした。

しかし、「目には見えないものは価値がない」と関心を持たなかった。
そこで神は一瞬だけ小魚の周りから水をなくしてしまった。
小魚は大変な思いをし、水の大切さを知った。

ある時キツネが小魚を「狭い水の中ばかりにいて。陸に上がればいいのに」とからかった。
小魚は、「私達は水の中でしか生きられないのですよ」と言った。



ユダヤ教には厳格な戒律があります。

特に食事に関しては非常に厳重な「カシュルート」という食事会率に基づいて処理された「コーシャー」として認められたものしか食べられません。

そうすることで、目に見えないもの(宗教、絆、家族愛、同胞愛など)を日々意識させ、それを大切にさせるのだそうです。

今まで、なんで宗教には厳しい戒律があるのか理解できていなかったので、腑に落ちました。

日本人は目に見えるものばかりに気を取られすぎている、と筆者は述べています。

本当にそうだと思います。

インスタにスタバばかりあげている友達は、何がしたいんだろうと思ってしまいます。

ユダヤ教に関しては本当に食事に関して厳しいので、「ちょっとでも美味しいものを食べたら許されなさそう」という印象すら持ちましたが、食事はそこそこ健康に気を遣っているくらいがいいのかもな、と思いました。

毎日インスタに豪華な食事を上げる人を羨ましく思うことは全くないな、と改めて思いました。




一番興味をそそられたユダヤ式の教育



「母鳥と三羽のひな」という説話で描かれるのは、ユダヤ人がいかに親から子へとユダヤの教えを受け継いでいくことを最も重要なことだと考えているかということです。

ユダヤ人は、長い歴史の中で他の民族では計り知れない苦難を乗り越えてきました。

乗り越えるために必要なウィスダムを子供に、世代を超えて受け継いでいく、それが「教育」でした。

世界でいちばん初めに義務教育を行ったのはユダヤ人だそうです。


ユダヤ人は家庭での勉強を大事にしており、特に2~3歳から5~6歳までの家庭教育に母親が決定的な役割を担うそうです。

こんなの聴いたら私も何か子供たちのためにやりたい!と猛烈に関心が高まり、現在書籍を探し回っているところです。

興味深い説話もいくつもありました。

  • 10個のクッキーの与え方(毎日一つずつ数を増やしていくか、減らしていくか。)
  • 鶏の卵の運び方(リスク分散を教える)
  • 愚かな農夫(牛とロバを一緒に働かせて死なせてしまう)


子どもの頃から上記のような話でしっかりと教育する。

小さいころから小さな苦労、小さな我慢を体験させる。(クッキーの渡し方から)

一点集中型とリスク分散型を教える(鶏の卵の運び方から)
ユダヤの母親は、何もヒントを与えずにまず行動させ、そして子供のとった行動に「なぜそうしたの?」と質問する。

「WHY」を示して考えさせる教育。

ユダヤの母親が一番多く子供に投げかける言葉は「WHY」であり、子供は「考えぐせ」がつく。

対して日本の母親が一番多く子供に投げかける言葉は「ダメ」という断言である。
そのため、日本の子供は「考えないぐせ」がつく。

ここ!!!

ここです!!!

目も耳も痛かった!!!

確かにすぐ「ダメ」って言ってる;;!!!!

ユダヤのお母さんに話聞いてもらいたい。。

ここから「ダメ」ではなく、「WHY」を使おう!と固く決心しました。



また、「愚かな農夫」からは、子供の個性を大切にすることを学びます。

これは、子供を一律に教育しても、決してうまくいかないことを教えています。

ユダヤの教育は、個性を伸ばすマンツーマン教育だそうです。

日本の画一的な教育は正反対ですね。。

来年から息子は小学生になり、初めて点数をつけられますが、それに絶対に一喜一憂しないようにしよう!とまたしても決意したのであります。。



「どんな裕福な金持ちでも、助け合いの心を持たない人間は、豪華な料理に塩がないのと同じである」



他にもたくさんユダヤ人の考えが詰まった一冊です。


「形のないもの」に目を向ける。

知的価値は物的価値に勝る、ということで、ブランド品や食べ物よりも、芸術などに投資すること。

寄付や助け合いの精神。

人をほめることや、喋るよりも聞くことが幸福感をもたらしてくれること。

あらゆる騒音を遮断する一日を持つこと(スマホやパソコンはシャットダウン!)

不運が襲ってきても、絶対にあきらめずにバトルし続けること。

日本には、「諦めが肝心」という言葉もありますが、絶対にあきらめない!そうすることで、ユダヤ人は数々の受難を乗り越えてきました。


これから襲ってくる受難を乗り越えるために、自分を助けてくれる、幸福にしてくれるウィスダムを一つでも多く身につけたいものです。



小言



最後つらつらと書いてしまいましたが、たまたま図書館で手に取った本とは思えないくらい目から鱗の考え方に、分かりやすい進め方で私の大切な一冊になりました。

何回も読みなおしたい。

そして自分の日々の生活に入れ込んでいきたい。

ユダヤの方々の考え方は論理的で強い思いを感じ、日本人に対する失望のようなものもどうしても浮かんできてしまいます。

日本の将来が楽観視できないからこそ、子供たちには自分たちで考えて生きていけるようになってほしい。

ユダヤの教育を学ぶ決心をしました!

素敵な本に出会えて本当に満たされた気持ちになりました。


最後まで読んでくださってありがとうございました!


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