
トリセツ。
一時期西野カナの曲で話題になった、取扱説明書のことですね。
基本電化製品の取説は読みませんが、扱いにくい上司やら同僚やら妻やら旦那やらの取説は
喉から手が出るほど欲しいという方もいらっしゃるのでは。
著者は、AI開発を通じて脳と言葉の研究をはじめ、感性分析を提唱しています。
語感の数値化に成功し、大塚製薬のSOYJOYなど、多くの商品名の感性分析をされているそうです。
娘に嫌われないために心がけること
本書を読んで、「勉強になった!」点を羅列していきます!
娘は「父が自分にしてくれたこと」ではなく、「父が妻にしていること」の中に男の理想をみる。
娘より妻を優先する
自我が膨らんでいる思春期の女の子の自我をリストラできるのは、娘より妻を優先する父。

ちょっと分かりにくいので、自分で考えてみました。
私の父は、悪い人ではないんですが、家事育児は母任せ。
たまに自転車の修理とかしてくれた時は頼りになるなぁと思っていましたが、日頃はノータッチなので、たまに父と母が私の教育方針に関して喧嘩すると、私は「お父さんには言われたくない」「何も知らないくせにこんな時だけ偉そうに」と思っていました。
家の中では一切家事をしない、母が動いてばかりだったのを見ていたので、父に反抗することは多かったですね。
社会人になると、父がずっと遅くまで働いてくれているのがどれだけ大変なことなのか身を以て知ったので、そういうこともなくなったのですが。
つまり、私にとっては『お父さんみたいな人とは結婚したくない(家事育児しないから)』となりました(笑)
うざいパパにならないために
いきなりの5W1Hはご法度。
この質問を受けると、心の対話ではなく、問題解決型の回路が稼働する。
戦闘モードに入る。
心の対話は質問からは始めない。
共感から始める。
会話の呼び水として、自分に起こったことを先に話すのも良い。
話の呼び水
- 相手の変化に気づいて言葉にする
- 自分に起こった出来事を話す
- 相談する
ただし、①は、思春期の女子(12歳くらい)には禁止。変化に気づかれるのも気持ち悪いから。
趣味を持つ
父親が率先して趣味を持つことは、娘にこの世に複数の価値観・世界観があることを教えてくれる。
勉強をする目的は、色々なものの見方を学ぶため。
どれがその人に合っているか分からないので、色々勉強する。
学問を競争や存在証明のためのツールにしてしまうと、男子は競争や責務に駆り立てられて本質を見失う。
女子は客観性を手に入れる機会を失う。

思春期の女子
思春期は生殖器官を成熟させるために、実際の生殖器よりも、生殖ホルモンが多めに出ている。
この過剰な生殖ホルモンが娘を変えてしまう。縄張り意識や攻撃性が強く出がち。
父を臭く感じるのも生物学的なもの。
免疫を制御しているHLA遺伝子の種類と匂いが呼応している。
自分と異なるHLA遺伝子から発せられる匂いに惹かれる。親子は近いので、臭く感じる。
娘の暴言には「悲しそうな顔で絶句する」一択
そして、娘が父に暴言を吐いた時には、母親が悲しみ、娘を叱ってあげる。
父を悲しませるのは許さない。
「社会的事案を話し合う」→「人それぞれ立場が違う」などの感覚を磨く
理系の成績向上にも役立つ(国語力を鍛える)
会話が難しい娘とのネタ(主観的な話題は嫌がる可能性が高い)
10代前半の栄養で「女の人生」の基盤を手に入れる。
思春期はダイエットなどしたがるが、阻止!しっかり栄養を取らせる。いま食べないと一生背は伸びない!

『娘』を理解するために
脳の性差
男子は「狩に出て、世界征服をするために必要な感性」
女子は「自分と愛するものを守り抜く感性」を優先して成長させる。
男子は生後8ヶ月で3メートル上空からの鳥瞰ができると言われている。
女子は自分の周囲をつぶさに観察するのが得意。
女子は、その感性から、自分大好きとなるが、これは生殖本能に基づいた欲求。
これを増大させすぎてしまうと、その我の強さに本人自身が苦しむ。
自我の刈り込みこそが女性脳育てのテーマ。

良いこちゃん症候群
「自分」にスポットライトを当てて生きるのは、かなり辛いこと。
「こうなりたい」ではなく、「こうしたい」を目標にすると良い。
「こうなりたい」だと失敗したら世界の終わり。
「素敵な自分」を目指して生きると、人の評価に一喜一憂しているうちに、仕事を愛することもでき
ないまま日々を重ねていく。
特に美人で賢い女の子ほどその泥沼に陥りやすい。
幼い頃から親の期待に応えていきたために、「褒められる」ことが人生の目標になってしまうから。
「あなたが、あなたじゃない人のふりをしていたら、あなただけを愛する人は、どうやってあなたを見つけたら良いの?」(大草原の家)
良い子ちゃん症候群にならないために、父は無条件に娘を愛すること。
何かのバーターは絶対にいけない(成績がいいから、頑張ったから)
そうすると、父親の評価軸をクリアすることに躍起になってしまう。
男子は、「自分」ではなく「成果」を評価されたい。
女子は、「成果」ではなく「自分」を認めて欲しい。
無条件で愛した上で、娘が一番ではないことを教える。
この家の一番は妻。
そうすることで、娘の肥大する自我を刈り込んでやれる。
家を自分が主役を張る場だと思ったまま大人になってしまったら、会社も自己実現の場、目標は活躍する自分になってしまう。
承認欲求は強くなり、常に誰かに褒めてもらわないと不安になり、仕事にダメ出しされただけで、自分を否定されたような衝撃を受ける。
自分に強く意識が向く人はコンプレックスに捉われやすい。
「私なんかだめ」と思っている人は、「理想の自分」が高い完璧主義者。
はい、これ私ー!
こんな私もかつてはキラキラ女子を目指しておりました。。
無駄に頑張り過ぎて落ち込み過ぎて、だめだ、、、と自己嫌悪に陥るという。。
早くこの本読みたかった。
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小言
読んでいて、「なるほど〜」と腹落ちする部分が多く非常に読みやすかったです。
特に、「褒められる」ことが目的になってしまう良い子ちゃん症候群は、耳が痛かったです。。
そういう女の子多いんじゃないかな?
男女平等と謳われることが非常に多い世の中ですが、生物学的に違う生き物なので、物事の捉え方にも性差があって然るべき、それを受け入れるべきだと思います。
その点、この本はビシッと違いを書いているので読んでいて気持ちが良かったです。
両者の違いを理解しておくだけでも子育ては楽しくなるな、と思いました。
私も1歳の娘がいますが、来るべき思春期に旦那が嫌われないように、心してかかりたいと思います。
また、「じゃあ男の子はどうやって育てたら良いの?」という方に、「息子のトリセツ」のネタバレ解説も記事にしていますんで、ぜひそちらもご覧ください。女の子との違いが興味深いですよ♩
「息子のトリセツ」内容紹介。男の子という生き物、理解すれば面白い男子育児

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